考えて見れば、元旦に映画を観に行くのは
初めてではないだろうか。
初めてではないだろうか。
学生時代は、年に数百本の映画を観る生活を送っていたが、
元旦に映画を観に行こうなんて気には、
さらさらならなかった。
元旦に映画を観に行こうなんて気には、
さらさらならなかった。
何となれば、昨今の様に、
Netで全てが予約できる時代ではないから、
並ぶのが当たり前だったから。
Netで全てが予約できる時代ではないから、
並ぶのが当たり前だったから。
かなり早い時間から並んでも
席にあぶれることはままあり、
次の回まで我慢して待つという
具合だった。
席にあぶれることはままあり、
次の回まで我慢して待つという
具合だった。
確実に観る為には、指定席の電話予約だが、
当時でも二千円以上はしたはず。
当時でも二千円以上はしたはず。
昔の指定席に座ったのは、自分が覚えている限りでは、
一回きりだったと思う。
一回きりだったと思う。
そんな、往時の記憶を背景に、訪問した当日。
さぞかし、押し合い圧し合いの混雑だろうと考えていたら、
拍子抜けするほど、混んでいない。
さぞかし、押し合い圧し合いの混雑だろうと考えていたら、
拍子抜けするほど、混んでいない。
さて、〔レ・ミゼラブル〕である。
舞台は、日本初演の時に観ており、
『ジャン・バルジャン』と『ジャベール』は
『鹿賀丈史』と『滝田栄』のWキャスト。
『エポニーヌ』は『島田歌穂』、
『ファンティーヌ』は『岩崎宏美』、
宿屋の夫婦は『斉藤晴彦』と『鳳蘭』と言った
錚々たるメンバーでの公演だった。
『ジャン・バルジャン』と『ジャベール』は
『鹿賀丈史』と『滝田栄』のWキャスト。
『エポニーヌ』は『島田歌穂』、
『ファンティーヌ』は『岩崎宏美』、
宿屋の夫婦は『斉藤晴彦』と『鳳蘭』と言った
錚々たるメンバーでの公演だった。

席数246の〔シアター1〕は満員の盛況。
封切り二週目だと言うのに、
この状況は素晴らしい。
封切り二週目だと言うのに、
この状況は素晴らしい。
しかし、本作は、素の科白が殆ど無い。
全てが劇中歌で構成されている。
全てが劇中歌で構成されている。
なので、俳優達は、演技をしながら
歌うことを求められる。
歌うことを求められる。
演出的には、上記の帰結として
アップの長廻しが多くなる。
アップの長廻しが多くなる。
そして自然と画面は緊張感を孕み、
映画よりも舞台を観ている様な感覚に捉われてしまう。
映画よりも舞台を観ている様な感覚に捉われてしまう。
アンサンブルのシーンでは、画面を四分割にする
等と言う安直な手法は取らずに、
細かいカットを積み重ね、次第に声が重なることで、
重唱が完成する、
緊迫感さえ生み出している。
等と言う安直な手法は取らずに、
細かいカットを積み重ね、次第に声が重なることで、
重唱が完成する、
緊迫感さえ生み出している。
二時間五十分と言う(インターミッションも無い)長尺を、
中だるみせず、力技で、一気に魅せ切られてしまう。
中だるみせず、力技で、一気に魅せ切られてしまう。
〔オン・マイ・オウン〕では鳥肌が立ったし、
〔民衆の歌〕では、立ち上がって拍手したくなった、
それ程の臨場感に溢れた、
傑作である。
〔民衆の歌〕では、立ち上がって拍手したくなった、
それ程の臨場感に溢れた、
傑作である。
評価は☆五点満点で、
☆☆☆☆★。
☆☆☆☆★。