RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

東京都写真美術館 2013年1月2日(水)

例によって、新年2日は全ての催事(映画を除く)が無料。

しかし、年を経る毎に、
混雑の度合いが凄くなり、
鑑賞に不都合を来す様になって来たのは
いかんなぁ。

しかも、ちょっと見、
普段はこ~ゆ~施設に来なさそうな人が大半なんだもんなぁ~。

イメージ 1


開催中は三つ。




いずれも会期は、~今月27日(日)。


一番の混雑は、三階の『北井一夫』。
タイトル通り、1960年代以降の、本当に懐かしい景色が、
人物を取り込んで、モノクロームの世界に
ギュッと濃縮されている。

記録写真の意味合いも大なのだが、
1970年代の【浦安】、
1980年代の【船橋】。
これ位の年代でも、しかも、都市近郊なのに、
田舎に近い情景が、こんなに身近に在ったんだなぁ。

老若男女が、昔を思い出すように、
都度都度足を止め見入っている。


次の混雑は、地階の”記録は可能か。”
丁度キュレーターによるティーチインが行われていたためか
人でごった返している。

勿論、映像作品が多いことも背景にあるのだろう。


しかし、個人的に最もツボだったのは、
一番人影が薄かった二階の”日本の新進作家vol.11”。
大き目の作品が多く、ゆったりと懸架されているので、
見やすいことも、人の流れの良さの一因かもしれない。

『蔵真墨』の作品は市井の人々の何気ないスナップ。
しかし、そのシュチエーションや被写体を含め、
妙に魅かれるものがある。

『大塚千野』の作品は、デジタル技術を駆使し、
幼い頃の自分が写ったスナップに、
今の自分の姿が入り込み、違和感なく同衾している。
しかも、「影」もきっちりと加工されており、
芸の細かさに、ぐっと来る。

『菊地智子』の作品は中国の「ドラァグ・クィーン」の日常が
活写されているのだが、日本よりも、尚生き難いであろう彼の地で
暮らして行こうとする決意と、内に秘めた悲しみが
画面からあふれ出す。


新春から良いモノを多数拝見させて頂いた。

今年も良い年になります様に。