RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

生誕150年 ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ@国立新美術館 2009年8月27日(木)

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ディスカウント屋さんを覗いていて、500円の大盤振る舞いで販売されているのを見つけ、
即購入。ペアだと900円だったが、一緒に行く相手もおらんしな。
一般の入場料は1,500円。人気が無いのか、相当量の招待券をバラ撒いたのか。

事前の予想としては、
2~3人連れのオバ様達が、招待券を握り締め、
「きれいね~」「すてきね~」と喋くり合いながら、
説明ボードをじっくり読みつつ、休みやすみ回る、
だったのだが、入ってみれば、当にその通りの展開。

館内はそういった声で満ち満ちて、かなり騒がしい。
係員も、携帯やガラスに触れる事は注意するが、
声高の会話には全く無し。ま、するだけ無駄だからな。

が、そういったことも、展覧会自体の
価値を損なうものでは全く無い。
はっきり言って、現時点での今年のベスト。是非、行った方が良い企画。

ただ、館内の男女比は5:95。子供の姿も殆んど見えず、その点は
覚悟の上で行くこと。
朝イチで入場したのだが、そこそこの混雑具合。


大きくは、”宝飾””ガラス””装飾”に別けられる。

”宝飾”のパートは混雑が甚だしい。
勿論、女性が多いことに由来するものだが。
一方で、虫や小鳥を装飾に持ち込んだ手柄は素晴しい。
特に蜻蛉をモチーフにしたものは惚れ惚れとする。

”ガラス”のパートでは、随分と人がまばらになる。
でも、『ラリック』の本領は実はここにあると思う。
厚手のガラスにデザインされた、ごく身近にある植物。
または、蛙や雀といった、西洋では殆んど取り上げられていなかった素材を、
丁寧に写し取っている。

そして、この類だ。
原画も展示されている。

〔噴水の女神〕十二体は、何れも軽く頭を垂れ、軽く手を組み、
すらりと立っている。髪型や服装、面立ちは少しずつ異なる。
壮観である。神々しい。見惚れ、佇んでしまう。時間の経つのも忘れて。

”装飾”のパートは日用の雑器。
当然のことながら高級感がぷんぷんと漂っている。
が、雄鶏の頭は兎も角、蛙や蜻蛉を使って”カーマスコット(車のボディの先端
につける、アレ)”を颯爽と仕立ててしまうのは、『ラリック』ならでは。
一方で、ワイングラスを主とした”テーブルセット”では、薄手の素材で
さらっと作り上げる。
勿論、工房の底力もあるのだろうが、それも彼のデザインセンスが、
あればこそだろう。

展示数が著しく多いので(二百強)、仔細に観ると二時間あっても
足りない、その点も注意。

あと、こんなモノまで売っていた。ベルギーワッフル。これで580円。
つい、買ってしまった(中身は食べちゃった)。
招待券を沢山撒いても、
こういった面での収入メリットが、かなりあるんだろうな。
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