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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

奥絵師・木挽町狩野家@板橋区立美術館 2012年4月22日(日)

以前から、中々良い企画を行う館と言うことで注視していたのだが、
如何せん、遠い遠い。

今回、初めて行って、ドア・ツー・ドアで一時間半掛かることが判った。
ターミナル駅からの交通費も片道400円弱とかなりのもの。

企画展の入場料は基本600円だから、
そこいら辺を勘案し、二の足を踏んでいたわけだ。

が、本展は有り難い事に無料。
これは行くしかないでしょ。

最寄駅は「三田線」の終点【西高島平】。
【南口】に出れば、目の前の歩道橋を渡りほぼ一本道なので、
迷う心配は無いだろう。


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感じの良い外観。

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しかし、自虐的な幟がはためいている。
駅から、徒歩十分強かかるもんなぁ。

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入り口の自動ドアも、本展仕様に衣装換えされている。

「~お殿さまに仕えた絵師たちの250年~」のサブタイトルが付き、
会期は~5月6日(日)まで。


出展数は計二十六。
大部分を屏風が占める。
会場内は三つに分けられているのだが、
「お座敷」と題された畳敷きのスペースには、
展示ケースから出され、素のままの作品が置かれている。

素晴しい。

作品の前には座布団も配され、
でんと、座って、顔を近づけ、
十分に堪能することができる。

墨の勢いのある筆使い、
盛り上がった胡粉
鳥の繊細な描写。
それらが、間近に見て取れるんだから、
これはもう、幸せでしょ。

このコーナーでは
河鍋暁斎』の〔竜虎図屏風〕。
すんごい迫力だ。


『尚信』の〔富士見西行・大原御幸図屏風〕。
右双には大きな富士と、それを見て腰を抜かす
西行』がユーモラスに描かれている。

『栄信』の〔花鳥図〕は
美しい青を背景に、咲き誇る牡丹が
画面一杯に描かれる。
ちょっとみ、西洋画の様な印象。
加えて、花弁も少し暈かし気味に塗られ、
それが却って立体感を生んでいる。


一つ一つの作品には、
作者の来歴とそれ自体の解説。
それも『探幽』の〔富士山図屏風〕なら
「いい眺めだなあ」と言った
今風の「新タイトル」を付け
若年層にも興味を持ってもらう工夫が
満載(漢字には、ふりがな、振ってあるし)。

気に入った、ここ。
時間とお金を掛けて来る価値が
十二分ある。
是非、また来たい。