RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

少年メリケンサック@新宿アカデミー 2009年3月1日(日)

映画を観るのに並ぶのは久しぶりだ。
2月1日に観た〔ノン子・・・・〕の劇場は、事前発券制だったので、
並ぶ必要は無かった。

映画の日”、でも上映三週目。日曜、だが二回目の上映、等を勘案して出かけたわけだが、
並んでるし・・・・。上映30分前には着いたが、そこそこの列。

イメージ 1
新宿アカデミーは席数が四百強で、傾斜のきつい、大き目の劇場。
スクリーンも大き目なので、上から見下ろす位置が良席。中は七割程の入り。

事前に『クドカン』の作品を何本か観た上で(予習、ね。これ、大事)臨みたかったが、
果たせなかった。ま、おいおい観る機会もあるでしょう。


レコード会社の契約社員『かんな(宮崎あおい)』は、
もう二年も新人バンドの売り出しに失敗し続け、今日が契約期限の最終日。
そんな時、Webでたまたま「少年メリケンサック」というパンクバンドを見つけ、
その売り出しを目論む。しかし、そのバンドというのが・・・・。


出演者が皆、弾けている。特に『宮崎あおい』の弾けっぷりは、すごい。
篤姫〕の彼女からは、想像すらできないだろう。

脚本は良く練られている。細かい笑いを積み重ねながら、ストーリーを組み立て、
次の展開が常に予想を裏切るのは感動すら覚える。

また、ボーカルの『ジミー(田口トモロヲ)』が車椅子から立ち上がるシーンで、
「ジミーが立った」と口走るなど、台詞の擽りも効いている。

時に下品な笑いを、時にバンドのメンバー間の過去と現在の葛藤をカットバックで、
または『かんな』の思いを挟み込みながら、物語はパンクに疾走する。

ロードームービーや西部劇など、映画好きが喜ぶ要素を取り込んで、
映画の何たるかを知っているぞ『クドカン』は、と、感動した。

二時間を超える作品だが、笑ってドキドキしている間に終わってしまった。
いや、これはオススメ。定価で観ても損は無い。

スターリン』や『銀杏boys』を知っている人は、ゲスト出演している彼らが分かって、
より楽しめるだろう。

あと、過去の映画からの引用や関連も多くあるようなので、
その面の楽しみもあるかもしれない。


観終わって外に出ると、そこには先ほどよりも長蛇の列が、劇場外にもはみ出している。
ああ、早く来て良かった。