RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

素描展@東京藝術大学大学美術館 陳列館 2014年7月5日(土)

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会期は~7月10日(木)まで。

標題展の展示は2階になる。

二十名ほどの出展者の
素描と本画。

本画の基になった素描を並べて出す者もおれば、
全然関係の無い作品を並べるものもいる。

出展の経緯が、キャプションで添えられており
それを読むだけでも、彼等・彼女等の思考の経緯が判り面白い。

にしても、一枚の作品を仕上げる為の
試行の過程も垣間見え、
例えば本画には、飛ぶ鳥が一面に描き込まれているのに
素描には、停まって羽を畳んでいるモノしか画かれておらず、
しかも複数種がデッサンされていることを見るにつけ、
その掛けられた労力に思い至り、
自ずと作品の前では、頭を垂れてしまう。


1階は更に興味深い。

中越パルプ工業株式会社』から提供された「竹紙」を使用した
成果発表となっている。

展示されているのは、やはり素描。

各種の厚さや、梳き具合のバリエーションがある紙を前に、
普段は使わない紙を、どうやって自家薬篭中にものして行くのか、
その経緯が、連綿と書き出され、面白いなぁ、
画力のある人って、こんなコトを考えながら
線を引き、色を乗せていたんだねぇ。


それを知っただけでも、十分な収穫。

加えて、並んでいる画も見応えあり。

特に人物をデッサンしたものは
その面立ちがこぞって素晴らしいのだ。