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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

美を伝えゆく-名品にみる20年の歩み-@三の丸尚蔵館 2013年10月12日(土)

「開館20周年記念」と銘打たれた「第64回展覧会」は
前期:10月12日(土)~10月31日(木)
後期:11月2日(土)~11月24日(日)
に分かれ、同館にしては、各々が比較的短い開催期間。

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加えて、何故かは知らぬが新聞にも取り上げられもし、
混雑を覚悟で行ったのだが・・・・。

意外にも、日本人の観光さんは、
常の土曜に比べれば却って過少。

それよりも、外国人観光客の方が目立ち(それも多くは欧米系で、
場所柄を感じさせる)、しかし、同館は英語の対応が頗る不親切なので、
館内で写真を撮る人の姿も見られ、都度注意されてはいるが、
彼等にとっての告知は、無いにも等しいからなぁ。


前期の目玉は、「伝、永徳」とされる
源氏物語図屏風〕と〔四季草花図屏風〕。

特に前者は保存状態も良く、貴族達の召し物の微細な文様も、
ついこの間描き込まれた様に
更には、展示が間近なこともあり詳細に観て取れる。

とは言うものの、何の知識も無く見に来た日本人達の感想は、
「え、これだけ?たったこれだけ」であったり
「なんか、顔がみんな一緒だねぇ」であったり。

で、あれば、外国の人達にとっては、
日本人の顔のパターンのインプットも少ない上、
解説も無い訳だから、更に「?」であろうが、
ただ、時間を掛けてとっくりと観れば、
その描き分けは十全で、その時の感情までくみ取れそうな細やかさ、
たとえ本人の筆でないとしても
十分に堪能できる。


また、『西行』直筆の書状を掛け軸に表装したものが
一幅。

これも、「ああ、こんな字を書く人だったんだねぇ」と
その生き方を思い遣り、感慨が新たになる。


後期の目玉には『若冲』の〔動植綵絵〕も含まれており、
久々の邂逅が、今からも楽しみだ。