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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

天地明察@チネチッタ川崎 2012年9月23日(日)

席数284の【CINE5】は八割方の入りで盛況。
前二列を除き、ほぼ席は埋まっている。

客層は老若男女問わずカップルが圧倒的。
これは、直近の事前の煽りが効いている感じ。

それ以外にも、子供を連れたお母さんも
ぱらぱらと見られ、これは、ある種勉強の為だろうか、
微笑ましい。

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『安井算哲=渋川春海』は江戸時代初期の碁打ちにして碩学
彼が幕命により、日本独自の新しい暦を造るまでの顛末が描かれる。

主人公自信が日本史の教科書に載っている偉人だが、
それを周囲で彩る歴史上の人物は更に華やか、
本因坊道悦』『山崎闇斎』『関孝和』『水戸光圀』『保科正之
だもんなぁ(順不同)。

それらを単独でも看板を晴れる役者達を集めて彩り、
更には『岸部一徳』『笹野高史』と言った名バイプレーヤーで固め、
賑々しく撮られた本作は、原作そのものが持つチカラも相俟って
面白くないわけがない。

ま、若干外連味のある映画だけの演出には
一瞬唖然とさせられるものの、
カタキ役を際立たせるための、
一種必要悪と割り切ってしまおう。


しかし本作の主題は、艱難辛苦を乗り越えての成功譚にではく
通じあう夫婦の情愛を描くことにある。

それはエンディングのテロップからも明らかなのだが、
馴れ初めのシーンから続く
『算哲(岡田准一)』と、その妻『えん(宮崎あおい)』の細やかな遣り取りは、
観ていてもどかしくもあり、
それでいて胸のあたりがほわりと暖かくなる
カタチを変えた「夫婦善哉」。

二人のキャスティングこそが、
この映画の成功のキーであるようだ。


しかし、この映画、
歌舞伎界の人が数多出てる。
名も無い配役も含め
驚くほどだ。