RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

MOTコレクション@東京都現代美術館 2014年1月3日(金)

一般の入場料は500円だが、
本日は吉例により無料の日。

で、場内に入って吃驚。
かなりの人の入り。
嘗て、こんなに人が居るのを見たことがないほど。

常設展も混んでいたみたいなので、
そこからの流れもあっただろうが、
それにしても凄い。

ま、そうなればそうなったで、
何をしに来ているのか
判らない人の比率も増えるんだが・・・・。


イメージ 1


場内は大きく二つに分かれ、
一階は平面主体の、
”第1部 私たちの90年 1923-2013”
二階が立体が主な、
”第2部 つくる、つかう、つかまえる -いくつかの彫刻から”


「第1部」の「1923年の東京」はいつぞやも観た
関東大震災を主に扱った作品。
当節、〔風立ちぬ〕絡みだろうか。

それ以外でも『リキテンスタイン』の〔ヘア・リボンの少女〕を始めとして
過去にふれた作品が多く、うむう、新鮮味が無い。

そんな中で『シャジア・シカンター』の〔やむことのない煽動〕が素晴らしい。
インクとグワッシュを使用した水彩にも見える淡い色調の小品が
連作で十数枚、二段に並べられ、
その多くは人物が何かしらの動作をしている。
何れもが争いや歓喜と言った情動の普遍的な行為に見え、
思わず吾が身を振り返ってしまう。


で「第2部」はと言えば、タイトルに「彫刻」と付いてはいる。しかし、
一体「彫刻」の定義って何なんだろう(特に現代においては)と、
激しく混乱してしまう。

例えば『冨井大裕』の作品。
展示されているのは〔ゴミ写真〕でそれがそのまま作品タイトルになっている。
中にみっしりと詰まったゴミ袋が、積み上がり・並べられている様の写真が
計12枚並んでいる。う~ん、頭痛い。

「作者蔵」とキャプションにはあるが
蔵しているのは、勿論、写真だよね?
大元のゴミの詰まった袋じゃないよね?!


そして更に恐ろしいのは、
『ジルベルト・ゾリオ』の〔いす〕。

公園にある、鉄パイプ製の遊具を思わせるそれは、
確かに、ポリウレタンの塊が下に置かれているので
座ることはできるだろう。

ただ、その反対側には
先端に西瓜ほどもあるコンクリートの塊のついた振り子が
狙いすます様に有る。

うわ~、とってもアブナイ。
腰掛けるだけで命懸けなんですけど。
ってゆ~か、誰も座らんぜ、これ。


それ以外にも、『塩見允枝子』の〔イベント小品集〕は
どう見てもペーパークラフトだし。

あ゜~、混乱する。
しかし、その混沌が、次第に快感に近いものになって来る。
恐ろしい・・・・。


会期は~1月19日(日)まで。



一通り観終わった後、
足を【両国】の『江戸東京博物館』に向ける。
こちらも、2・3日は常設展が無料なのだな。

ところが、足を踏み入れた途端に
あまりの人の多さに卒倒しそうになる。

だって、老若男女が押し合い圧し合いしてるんだもの。
ダメだ、こりゃ。
とっても鑑賞、と言う雰囲気じゃないや。

すごすごと踵を返す。

次に、同館で企画展を観る時は、
常設展付のチケットを入手することで、
リカバリーするしかないな。