RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

【ギャラリー椿 GT2】~【三越 日本橋本店】~【丸ビル】 2009年1月31日(土)

街歩きではなく、立派に美術展巡りの半日だった。


”山本冬彦コレクション展”
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【ギャラリー椿 GT2】@京橋

恥ずかしながら”画廊/ギャラリー”という所に、入った事が無い。
美術館=観る所
画廊/ギャラリー=取引するところ
という先入感がある。
はなっから買うつもりの無い人間にとっては、なんとなく敷居が高い。
たま~に、外から覗くことはあるけど、中に居るのは常連っぽい人や、
美大生(両方とも、多分)で、なんとなくサロン化している印象。
これも入り辛く感じる一因ではある。

今回は、『アーティクル』という美術関連のフリーペーパーに連載をしている、
サラリーマンコレクター(アートソムリエとも称している)である同氏が、
コレクションの一部を無料で展示するという、太っ腹な企画。
会場提供をしている【ギャラリー椿 GT2】さんにも感謝である。

場所は、京橋と銀座一丁目の丁度中間。
入り口は狭いが、階段をあがると、中は清潔な配色の空間がある。

『麻生志保』『門倉直子』『龍口経太』といった、最近お気に入りの作家の作品が、
各一点づつ架けられている。うん、いいよね。これらは、本当に。
日本画”と”洋画”の区別さえ判然としないけど、
観ている側にとっては、ど~でもいいこと。

ところで、『龍口経太』の作品群を「メイド服のギャルの絵でしょ?」という人も入るけど、
れっきとした”美人画”ですから、これわ。

展示作品は多くないので、それほど長い時間居たわけでは無い。
出入りの時には、画廊の人が声を掛けてくれる。
でもなあ。前述の居心地の悪さは、やはり感じる。
「いっそのこと、料金を取って観られる日を設けてくれい!」って感じなんだよね。
一店で無理なら、地域の画廊群が大同団結してやってくれると嬉しいなあ、
月の最終日曜に一日千円とか。
平日は中々行けないし、特定地域で纏めてやってもらえれば、移動に無駄が無くていい。
開催する側にとっては、労多く益少なし、だろうけど。アートの普及を考えたら、ねぇ。


で、同ギャラリーに貼ってあったポスターに気づいて、こちらにやって来た。
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”2009両洋の眼 第20回記念展”場所は【三越 日本橋本店】
はっきりいって、まるっきりのノーマーク。
入場料は500円。

1940~60年代生まれの日本人画家の作品(勿論、外れた年代の人も、ままいるが、少数)
が各1点、計95点ほど展示されている(数は図録で確認)。
正直あまり期待していなかったが、これが大当たりで、30点ほどは、行き来しながら、
繰り返し、じっくり見てしまった。
ショップでポストカードも4枚購入した。

『北田克己』の〔朝の水かげ〕
着衣のまま半身を水に漬している女性なのだが、この顔がまあ既視感がある。
アニメみたいなんだもん。
『三浦明範』の〔鳥の詩
ハンマースホイ』を彷彿とさせるざらついた感じの画面。モノクロームで女性の後ろ姿。
細かい線がリアルで乾いた感覚を出している。
『広田稔』の〔Dance Lesson〕
バレエの稽古をする女性。一瞬の筋肉の躍動が生き生きと捉えられており、
輝く皮膚からは今にも汗が飛んできそう。
大胆な筆使い。特に、太くざっくりと描かれた黒の線は、どう見ても水墨画のそれだ。
『西田俊英』の〔風音〕
『応挙』の鶴ですか?箔を背景に回りには菖蒲、沈んだ色の中で、ぼ~っと光を放っている。

何れも帰宅後、Webで調べてしまった。つくづく便利な時代になったなあ。


イメージ 3
”大矢加奈子展”は【H.P.FRANCE WINDOW GALLERY】
【丸ビル】に1階にある。

日用品が赤や黄色のグラディエーションと水玉で、明るくPOPに彩られている。
女の子の部屋をイメージしたディスプレイ。観ているとドキドキしてくる。

見てのとおり、店のウインドウがそのままギャラリーになっている。
外からでも、中に入って見ても良し。
こういった施設が増えて来ると、街歩きも、もっと楽しくなるなあ。