その後多くのインスパイア系を生み一世を風靡した『港屋』の突然の閉店は
驚きだった。
驚きだった。
直前まで行列は絶えなかったし、中にはタクシーで乗り付ける四人連れなんかも。
その少し前に隣家の『紅蠍』も閉めていたので
てっきり再開発か何かかと思ったら、どうやら違うよう。
てっきり再開発か何かかと思ったら、どうやら違うよう。
もぬけの店の入り口には「空き家-募集」の看板が出されているし。
標題店は三年前のオープン。
存在は認識してはいたものの、行く必然性はないと考えていたものの、
本店がなくなっちゃぁね。
本店がなくなっちゃぁね。
判り辛い場所と聞いてはいたけどほぼほぼ迷わずに到着。

【星のや東京】が入っているビルの一階。
看板は無く暖簾もなく、そっけない表札がぽつんと掛かっているだけだから
確かに不親切。
確かに不親切。

でも時刻になれば行列はできているし、
何よりこの季節は外に出されたテーブルで蕎麦を啜る人もいるので
それが良い目印。
何よりこの季節は外に出されたテーブルで蕎麦を啜る人もいるので
それが良い目印。

12:40の店頭着で十二人の並び。
回転は比較的良いと聞いていたので
臆せず最後尾に付く。
臆せず最後尾に付く。
その後も来客は途切れることはない。
列はゆるゆると進み、入り口前の柱の陰にある自販機のところに来たので食券を購入。
二台並んでおり、何れも千円札しか受け付けないので注意が必要。
大きい札は店の人にお願いすれば両替してくれるよう。
大きい札は店の人にお願いすれば両替してくれるよう。
メニューは
冷たい肉蕎麦の一択。
値段は1,000円。
冷たい肉蕎麦の一択。
値段は1,000円。
店員さんが出てきて人数確認、食券を徴収後
薄暗い店内に通される。
薄暗い店内に通される。
ここまで7分なので確かにストレスは溜まらない。
入り口右手の厨房に向いたカウンター前で出来上がりを待つ。
店内中央にある大テーブルでは、多くの人が立ったまま一心不乱に蕎麦を手繰っている。
二十人までは向かえない感じだが。
二十人までは向かえない感じだが。
更に4分待って、正方形の盆に
麺・汁・玉子・割り箸がセットされ
「お待ちどうさま」と渡される。
麺・汁・玉子・割り箸がセットされ
「お待ちどうさま」と渡される。
奥から順に空いているスペースに向かい
さあ、頂こうか。
さあ、頂こうか。

出汁よりも、醤油の鹹さと甘みが立っている。
食べる前には天かすをたっぷりと入れないとね。

玉子は一個だけ。
大昔は幾つでもOKだった記憶。
勿論、そんなにがっつかないけど。
勿論、そんなにがっつかないけど。
これも適宜割り入れる。

具材は一番下にたっぷりの牛肉。
甘辛く煮られて軟らか。
甘辛く煮られて軟らか。
その上には胡麻。
更に葱。
そして最上部には刻み海苔。

麺は中、ストレート。エッヂの立った挽きぐるみ。
蕎麦の香りが強くする。
蕎麦の香りが強くする。
丁寧に茹でられており、芯までまんべんなく火が通っている。
ぼっそり感や格闘感はなく、思いの外つるっと啜れ
唇になじみが良い。
唇になじみが良い。
もむっと噛んで咀嚼すれば、喉の通りもなかなか善し。
量は200gちょっとだろうか。
最後は蕎麦湯を注ぎ入れ、完飲。
評価は、☆5点満点で3.5(☆☆☆★)。
具材は兎も角、麺や全体的な量も併せて暴力的な凄さはない。
値段も勘案すると、ちょっと感動は薄いかも。