RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

俺のフレンチ・イタリアン OMORI@大森:フレンチ/イタリアン

改装のためと称して、随分と長期の休業に入っていたけど、
たまたま別件をWeb検索していた時に
「4月29日から再開」との案内を見つける。

まだそんなに多くの人が得てない情報なんじゃね?
と、訪問予定日の二週間前にネット予約をすれば
あっさりと入ってしまう。ちょっと意外。

予約時間の五分前には、店の前で待つように
との指示があったので、
念の為に十分ほど前に着くと、うわすげ~、
既に長蛇の列ができている。

しかも、『ミルパ』のアーケード内と
『Luz大森』の向かいと、両方なんですけど。

どうやら前者は当日客用、
後者が予約客用の入り口で、
予約してあっても並ぶんだ、びっくり。

丁度五分前から点呼が始まり
19時になると、名前を呼ばれた順から
店内に入って行く。

でも一斉スタートで、
一時間五十分という制限時間、
スムースな対応ができるんかいなと、
やや半信半疑だったのよね、この時点では。

店内はかなり狭い、そこに四十人くらいだろうか
押し込まれている。
なので二人掛けのテーブルは一辺が50㎝弱と
極小。
カラトリーを収納するスペースや、
ワインのボトルを嵌め込む孔など
機能的には出来ているけど、
大きな皿が二つ並べば、もうきゅうきゅうだね。


オーダーは入店した順に確認されていく。


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《スパークリング 白》

オススメと言われた泡の白をお願いすると
フルートグラス一杯に目の前で注ぐパフォーマンス。
ある種、場を盛り上げるためだろうけど、なかなか面白い。
「表面張力の限界に挑戦します」
「凄い!と誉めて下さい」との結果がこちら。
確かに、頑張ったかも。
で、二杯目以降もグラスをちゃんと替え、
同様の所作が繰り返される。
いいね。なんだかトクした気分になる。原価はわからないけど。


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《蟹のキッシュ》

席料の300円に充当される。

蟹の味がガツンと濃いかというと
それ程でもない。
良くある普通のキッシュに蟹味が付いている感じ。


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パルマ産24ヶ月熟成生ハム》

口の中で蕩けるとはさすがにいかない。
しかし、熟成した豚の味がしっかりする。


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《赤エビのカルパッチョ~ゆず風味ドレッシング~》

柚子の香が仄かにし、程好い酸味。
ねっとりとした海老の身がたっぷりで
これは美味しい。


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《なめらかポテトサラダ》

グラスに入ったポテサラはムースのように
ふわふわ滑らか。
底から掬えばどちらかと言えば上品なクロケットの様な味わい。

添えられたアボカドのデイップはカレー味。
お腹には堪らないけど、新奇性で魅せる一品。


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フォワグラソテー~ホワイトアスパラ添え~》

フォアグラの脂はややしつこくキレが悪い。
ホワイトアスパラも筋が歯に当たりイマイチ。

添えられた とうもろこしペーストは優しい甘さ。


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スペシャリテ~サーモン》

焼いたサーモンが出て来るとは思わなかった。
低温調理のそれを期待してたんだが。
ただ脂の乗りは上々で、そのまま食べても十分に美味しい。

パンケーキとサワークリームキャビアを三つ混ぜて食べれば
なかなかのお味。
キャビアは違う魚卵に色を付けたモノではないのは確か。


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《ステーキ》

肉は7cmほどの厚みがあり、見た目に嬉しい。
ただ、やや火が入っており、中心が仄かに赤い程度。
そして肉自体もかなり硬く、切るのに難渋した。

茄子も妙にぱさぱさしており、
他の付け合せでも良かったのではないか。


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《春野菜のクリームパスタ~ウニ添え~》

雲丹がもっと豪勢に盛られているかと思ったんだが・・・・。
フィトッチーネの茹で加減は絶妙。
野菜は種類もたっぷりで
〆の一品としては健康的過ぎ。


結構な量を呑み食いし、お会計は〆て1.3万円と
随分と行ってしまった。
まぁ、半分は酒代だからねぇ。
料理だけなら、そんなに掛からず、お腹が膨れたかもしれない。

評価は
オステリア(≒ビストロ)基準の☆五点満点で☆☆☆★。


赤坂店に行った知り合いが憤っていたサーブについても
全く問題なし。
遅滞も一時に出てくる不手際も、まるで無かった。

とは言うものの、喜んで再訪するかと聞かれれば
それはなくて、予約の手間・並ぶことの煩わしさ・
素材のクオリティ等を勘案すれば、
正統なビストロやトラットリアを選ぶ。

話のタネに一度行けば十分かも。
あ、でも誰かがまるっとお膳立てしてくれれば
この限りではないけど。


※〆にオーダーした〔ゲヴュルツトラミネール/ミットナット・フレール〕はべら棒に美味かった。
値段もグラス980円と張ったけど。
ブーケのような芳香に、蜂蜜を思わせる爽やかな甘味と
濃厚な旨味。これは堪らん。
メニューの表示を信じれば市価はボトル3,000円くらいだろうから、
一本から六杯取っても、そんなに阿漕な値付けではないかも。