RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

海月姫@TOHOシネマズ錦糸町 2014年12月27日(土)

本日が封切り初日。

席数113の【SCREEN8】の入りは七割程度。
冬休みに入っていて、更には初日の二回目の興行、
こんなものなんだろうか。

客層は女性が多く、小学生から老人まで幅広い。
ただ、上映中のおしゃべりが多いのは、
ちょっと問題かも。


イメージ 1



夫々が独自のフィールドを持つオタク女子五人が
寄り添うように暮らす古びた下宿「天水館」。

そのサンクチュアリに二人の闖入者が現われる。
一人は女装男子の『蔵之介(菅田将暉)』。
もう一人は彼の腹違いの兄で、三十半ばにして童貞の
『修(長谷川博己)』。

更には地域の再開発の余波を受け、
「天水館」が取り壊しの危機に晒され、
五人の腐女子達は窮地に立たされる。


最近流行の、少女漫画の映画化。

以前にも書いたけれど、
漫画では成立するストーリーも、実写化になった段階で
嘘くささが露呈するケースは多々。

本作はかなり危うい線上で、何とか踏み止まっている印象。


実は、「天水館」の取り壊しは、ただのきっかけであり、
あくまでもサイドストーリー。

本筋はオタク女子達の脱皮と、恋の成就、
更には二人の男性の成長にあるのだが、
かなり強引な展開を盛り込み
笑わせ、ちょっとほろっとさせ、
気持ちの良い一本に仕立てている。

逐次提示されるエピソードは
相当に極端ではあるんだけどね。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。


能年玲奈』が水を得た魚、もとい海月のように
嬉々としてオタクな主人公を演じている。

あまちゃん〕で開花したコメディエンヌの本領発揮で、
多くの人が待ち望んでいたキャラクターながら、
一方で正統派のアイドルとしての輝きも十分に放っている。

薄汚いジャージ姿やイケてないない普段着のオーラの無さに比して、
キチンとした服装の時には顔つきまで変ってしまうんだから。
黒目がちな大きな瞳をくりくりさせて、
ああ、このヒト、ホントにカワイイ顔立ちだったんだと、
再認識させてくれる。


もう一つの拾いモノは同じ館の「三国志」オタクを演じる
太田莉菜』。

THE NEXT GENERATION -PATLABOR-〕での『カーシャ』の
もう一つの側面と言った趣きは、嵌り過ぎて怖いほど。
オマケに、こちらも楽しそうに演じて、本来のクールさやスリムな体型、
整った顔立ちを負の側面で表現しているから、
それだけで笑ってしまう。