RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ゴーン・ガール@TOHOシネマズ 川崎 2014年12月14日(日)

封切り三日目。

席数147の【SCREEN2】は満員の盛況。


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怖い怖い、あまりに怖すぎる一本。

物語の序盤はありきたり。
五回目の結婚記念日の朝、妻の『エイミー(ロザムンド・パイク)』が突然行方不明となる。

警察は失踪・誘拐・(身内による)殺害の複数の線から
捜査を進める。

当然、疑惑は夫の『ニック(ベン・アフレック)』にも向けられる。
何か隠し事があるような、挙動もイマイチ納得できない『ニック』に
警察は勿論、観客の側ももやもやとした視線を向ける。

メディアの側の謂われなき報道や、
SNSありきで中傷を受ける経緯はご愛嬌、
世相を現す一つの、それも方便か。

しかし、中途から
妻が綴り続ける日記の記載が挟み込まれるにようになると、
我々の疑念は頂点に達する。

が、しかし・・・・。


これ以降は、どんな描写をしても
所謂ネタバレになってしまう。

個人的には〔イニシエーション・ラブ〕のように
最後の数行でひっくり返す物語を想像していたんだが、
いやいやとんでもない、ストーリーは予想もしなかった方向へと
息つく間もないほどのスピードで疾走する。

そして迎えた結末は、
ココロの芯まで冷えあがるほど恐ろしい。

原作者はよくこんな半端ないストーリーを
考え出したものだ。


そして『デヴィッド・フィンチャー』。
神経をぴりぴりと逆撫でする映画を撮らせたら、
多分現時点ではこのヒトの右に出るモノはいないだろう。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆☆。

今年観た中で、いや、嘗て観たサスペンス作品の中でも
五本の指に入る傑作。

世論を代弁する名目で、日和見でいい加減な報道を繰り返す
マスコミへのちくちくした批判も十分に感じられるところが
また良い。