封切り二週目。
席数213の【SCREEN6】入りは二十人弱と寂しいが、
ビジネス街の館の、朝イチの興行なんてこんなものだろう。
席数213の【SCREEN6】入りは二十人弱と寂しいが、
ビジネス街の館の、朝イチの興行なんてこんなものだろう。
客層にサラリーマン風の人が多いのは
かなり笑える。営業の間の時間つぶしだろうか。
かなり笑える。営業の間の時間つぶしだろうか。

挙句の果てに、この世に留まるばかりか、
現世を彷徨う自分を感じたり見ることができる人間に
短時間だけ乗り移れるようになる。
現世を彷徨う自分を感じたり見ることができる人間に
短時間だけ乗り移れるようになる。
オープニングでは、落語の語り口に乗せ、
その間の事情がととととと~んと小気味良く描かれる。
その間の事情がととととと~んと小気味良く描かれる。
『ユウタロウ』は妻が窮地に陥ると、
周囲の人間に乗り移っては助けるのだが、
ここで、一人の人物の中に居られる時間と、
その絶対数という制限を与えることで、
ストーリー展開に面白みを出している。
周囲の人間に乗り移っては助けるのだが、
ここで、一人の人物の中に居られる時間と、
その絶対数という制限を与えることで、
ストーリー展開に面白みを出している。
何れもが、カラダに入ってくる瞬間から出て行く迄を、
カメラは正面から長時間捉え、役者達は
『ユウタロウ』が乗り移ったかの如く演技する。
カメラは正面から長時間捉え、役者達は
『ユウタロウ』が乗り移ったかの如く演技する。
素晴らしい。
これだけで一見の価値アリだし、
製作サイドは、実はコレをやりたかっただけではと
つい勘ぐってしまう。
これだけで一見の価値アリだし、
製作サイドは、実はコレをやりたかっただけではと
つい勘ぐってしまう。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆★。
表面的には『サヤ』が「ささら」町で、
母親として自立し成長していく物語。
母親として自立し成長していく物語。
しかし、もう一つの側面、
『ユウタロウ』が、此の世から離れるまでの過程で、
やはり「父親」として成長(最早死人なのに変な表現だけど)して行く
お話しでもある。
『ユウタロウ』が、此の世から離れるまでの過程で、
やはり「父親」として成長(最早死人なのに変な表現だけど)して行く
お話しでもある。
あははと笑わせ、ほろりと泣かせ、
そして最後には明るい未来を信じることができる。
そして最後には明るい未来を信じることができる。
心がふわりと温かくなる一本になった。