封切り三週目。
席数107の【CINE 1】の入りは七割程度で
思いの外、ヒトが入っている。
思いの外、ヒトが入っている。
監視社会なるものは甚だ不都合だ。
ある人達を監視するモノ達、
そして更にそのモノ達を監視する人達、更には・・・・と
際限がなく繋がって行く。
ある人達を監視するモノ達、
そして更にそのモノ達を監視する人達、更には・・・・と
際限がなく繋がって行く。
その労力を他に使えばもっと建設的なコトができるだろうに、
体制維持の為には、それが必要と確信しているらしい。
体制維持の為には、それが必要と確信しているらしい。
しかし、実は赤の他人である関係は
互いに見張り見張られで、気が休まる暇がない。
互いに見張り見張られで、気が休まる暇がない。
不用意な発言は自分ばかりか、
本国に残され、半ば人質とされている実の肉親の生死に直結する。
本国に残され、半ば人質とされている実の肉親の生死に直結する。
そんな彼等の隣家は、全くの影(あ、逆か。彼等が影か)。
夫婦喧嘩や親子喧嘩は日常茶飯事。何時も口汚く罵り合い、
長幼の序を重んじることも無い。
ましてや、隣家の前にゴミを捨てるなどはお手のもの
モラルも欠如している。
夫婦喧嘩や親子喧嘩は日常茶飯事。何時も口汚く罵り合い、
長幼の序を重んじることも無い。
ましてや、隣家の前にゴミを捨てるなどはお手のもの
モラルも欠如している。
が、やがてニセ家族の間がらに変化が兆す。
言いたいことを自由に言い合う関係が、
自分達の境遇と引き比べた時に、
物資の豊かさとは別にして自然に思えて来る。
自分達の境遇と引き比べた時に、
物資の豊かさとは別にして自然に思えて来る。
それがラストのシークエンスに繋がって行く。
このシーンは、涙なしには見られない。
このシーンは、涙なしには見られない。
自分達が一度でイイからやってみたかったコト、
それを半ば本気で、半ば演技でする姿は
胸が締め付けられるほど切ない。
それを半ば本気で、半ば演技でする姿は
胸が締め付けられるほど切ない。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆★。
北の倫理が南の世界に次第に囚われて行くのは、
主人公達に限らないことが
幾つかのエピソードを重ねることで語られる。
主人公達に限らないことが
幾つかのエピソードを重ねることで語られる。
人間関係に普遍的なことは何なのか。
それは少なくとも
自分の素性を秘匿するために(心ならずも)した
反体制的な発言をすら責める体制に
忠誠を誓うことではないだろう。
自分の素性を秘匿するために(心ならずも)した
反体制的な発言をすら責める体制に
忠誠を誓うことではないだろう。