中村誠の資生堂 美人を創る＠資生堂ギャラリー 2014年6月21日（土）

此処も随分と混んでいた。

展示点数が多いことは勿論だが、
そのディスプレィの仕方が
常とはかなり違っていることも要因かもしれない。

中央に平台が設置され、ポスター類が掲示された壁との間隔が狭小なので
そう感じるのかな。

「資生堂」に在籍していた
『中村誠』のＡ.Ｄ.としての仕事が総覧できる。

1950～80年代にかけての、
日本の女性美を体現するポスター群がずらりと並ぶ。

驚かされたのは、
入って直ぐの所に掲げられている一枚。

半分、イラストのようなテイストだが、
モデルはなんと『原節子』。

こんな作品があったんだねぇ。

しかし、やはり馴染みが深いのは
『山口小夜子』をフィーチャーしたもの。

それまでは目のぱっちりと大きい、
西洋的なものが「美」の基準であったのだが
日本的な切れ長の目でも十分に比肩できることを明示した。

そして、それが世に出るまでの
細かい指示の痕跡が残る校の数々。

こんなところまで気を使ってるんだと、
プロの仕事に改めて唸らされる。

奥の小部屋には、氏の仕事部屋を再現したセットが
設えられている。

壁には『マン・レイ』の〔Violon d'Ingres〕のポスター。
これ、（自分も）好きだな。

会期は～6月29日（日）まで。