RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常@チネチッタ川崎 2014年5月23日(金)

封切り二週目。
席数129の【CINE2】の入りは四割程度。

イメージ 1


大学受験に失敗し、同時にガールフレンドにも振られた
『平野勇気(染谷将太)』は、パンフレットに写っていた美女に一目惚れ、
軽い気持ちで一年間の林業研修に応募する。

しかし、その場所は、携帯の電波も届かぬとんでもない山の中。
カルチャーギャップと共に研修の厳しさにも音を上げる。

が、日が経ち、田舎の暮しにも慣れてきた時に
ある事件が起きる。


原作は『三浦しをん』様の〔神去なあなあ日常〕で
当然、既読。

人物の設定は年代や容貌も含めかなり変更が加えらているが、
『勇気』の寄宿先の山仕事の師匠『与喜(伊藤英明)』は
小説から抜け出して来たと見紛うばかりの磊落さと体躯。

『勇気』が憧れる『直紀』を演じる『長澤まさみ』も
やぼったさの中に本来の可愛さがあり、まずまず。
ただ、自分の過去に囚われるコンプレックスの表出は出来ておらず
ちょっと惜しいところ。

監督の『矢口史靖』は〔ウォーターボーイズ〕や〔スウィングガールズ〕の青春ものも
ハッピーフライト〕の様なお仕事系も、手堅く処理するテクニシャン。
両方の要素を兼ねた本作は、本領を遺憾なく発揮。


元々のエピソードはてんこ盛り。
その中から幾つかを選択、
更には映画の流れ上必要なシーンを盛り込んでいるため、
主人公の成長や恋の行方は過不足ないものの
村の中での人間関係の描写がやや弱くなってしまうのは仕方のないところか。


それでも、オープニングとエンディングで異なる
都会での描写や、都市で田舎を感じるシーンは印象的だし
非常に巧い造り。

ここでは、モノを育むことの大事さも表現され、
見ていて(主人公の)誇らしい気持ちさえ伝わって来る。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。


高度を十分に感じさせる、
大木を下から上まで移動撮影する等の
カメラの使い方も面白い。