RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像@チネチッタ川崎 2014年4月6日(日)

封切り二週目に突入。
席数107と小さめの【CINE1】は満員。


同シリーズの最終作は、つい先日まで放送されていた
チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮〕と密接にかかわりあっているとの前情報。
が、(自分は)TVドラマは殆ど見ていないに等しい。

人間関係が把握できるかなと不安もあったが、
全くの杞憂。
当該作の登場人物は主要な役割を演じてはいるものの
その背景に強く言及することは無い。
あくまでも因縁があったと仄めかすにとどまる。


それにしても、このシリーズ、
伊藤淳史-仲村トオル
竹内結子-阿部寛
のふたVer.があり、
『CX』と『TBS』の争奪戦は
観る側からすると
如何なものかな感じはある。
ま、夫々に異なる味があり、それも良いのだが・・・・。


イメージ 1



海辺の別荘で、九人の男性の遺体が発見される。
入り口は閉じられ、所謂密室状態だったことに加え、
外傷や毒物の形跡もない、死因も不明な不可解な事件。

が、被害者の中に、厚生官僚の『船橋』が含まれており、
彼が省内唯一の自分のシンパであったことから、
『白鳥(仲村トオル)』は例のごとく『田口(伊藤淳史)』と共に
真相の究明に動き出す。


原作・TVドラマ・映画の
全てを網羅している人によれば
「幾つかの作品のエピソードを上手く引っ張って来て
突っ込んでいる」との言。

自分も(登場人物は異なる設定も)映画の方は
全て鑑賞しているので、頷けるものはある。

要は、シリーズの掉尾を飾る大棚ざらえ的趣向なのだろう。

また、「Aiセンター」の運営に意欲を燃やす『東堂(生瀬勝久)』
医療ジャーナリストで薬害も扱う『別宮(桐谷美玲)』
それ以外の登場人物にも適役を配し、隙の無い造形に作りこんでいる。


物語の進行は極めてスムース。
船橋』が殺害されたことの謎解き、
『白鳥』のせいで家族が破綻したと信じ込む『桜宮すみれ(栗山千明)』の復讐譚。
この二つが、表に出・裏に出、
物語は最後まで予断を許さず展開し緊張感が持続する。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。

他の作品から借用して来た筋の挟み込みもスムースで、
恰も元からのストーリーがそうであったかのように
ピッタリと寄り添い違和感なく融合してはいるのだが、
基本設定の幾つかでムリを重ねているため、
結末を知る中途で、妙に醒めてしまったのも事実。

ちょっと惜しい一作。