RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

六田知弘 写真展@渋谷区立松濤美術館 2014年1月25日(土)

建物の改修が終了し、今月18日~再オープンの標題館。

二つの展示会が開催中で、何れも無料。

でもって、本日の目的は、看板に向かって右側。

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「3.11 時のイコン 東日本大震災の記憶」なる副題が冠されている。

展示会場は2階になる。


岩手・宮城・福島の被災地で見つけた文物を
持参の白い紙の上に載せ、シャッターをきる。

会場内には、そうして写された写真が
大小五十弱並んでいる。

添えられているキャプションには、
撮影日・撮影場所だけが、シンプルに記されている。


最早錆びてしまった、一円玉や剪定鋏。

強大な力によりひしゃげた薬缶。

ちょっと前までは、物干しに干されていたのだろう、
洗濯鋏が付いたままのトランクス。

一方で、土の溜ったスニーカーからは、
緑の雑草が芽吹き、自然の強靭さを改めて感じる。


静謐なその画面は、
嘗ての持ち主が現在はどうしているのだろうと
想いをはせる気持ちと共に、
地震津波の激しさも物語る。


館内はさほどの混雑ではないけれど、
皆が皆、押し黙った様に、その画面に見入っている。


会期は~2月2日(日)まで。