RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

グランド・イリュージョン@109シネマズ川崎 2013年11月10日(日)

封切り三週目に突入。

席数121の【シアター3】は満員。
客層はカップルが圧倒的に多く、
しかも、やや高齢に振れている。

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前歴はしがないストリートマジシャンや、
その特技を生かした詐欺師・掏りであった四人が
見知らぬ人物にスカウトされ
『フォー・ホースメン』としてラスベガスでデビューする。

初回の出し物は、客の一人を舞台に上げ、
パリの銀行の金庫室に瞬間移動させ
金を奪い取ると言うもの。

そして固唾を呑んで見守る観客の頭上から
ユーロ札が大量に舞い落ちて来る。

四人はどのようなトリックを使い
それをやってのけたのか。

しかし、『フォー・ホースメン』の真の目的は、
まるっきり別の所にあった。


彼等を追う、
マジックのネタバラしをし大金を稼いでいる
『サディアス(モーガン・フリーマン)』
FBI捜査官の『ディラン(マーク・ラファロ)』
インターポールから派遣されて来た『アルマ(メラニー・ロラン )』も絡み、
次々と新しいトリックが出され、その種明かしがされ、
更には・・・・、の繰り返しがエスカレーションし、
物語りは壮大なエンディングへと向かう。


新たに切られるカードは、常に異なる模様に見えながらも、
必ずその前のネタを引き取って展開されている。

そして、『フォー・ホースメン』を追う官憲の側にも
内通者が居るコトは間違いないのだが、
それが誰なのかは、ほぼラストまで判然とさせない。

所謂、「red herring」が各所にばらまかれ、
本当の目的はなかなか姿を現さない。


脚本は相当に手練れている。

ルーセルに乗っているかのような
疾走感が息せき切らず継続し
軽い眩暈さえ感じてしまう緊張感の連続。

トリックの造り込みには
多少やり過ぎの感もあるけれど、
それさえも許容させてしまう、
撒かれた謎とそれが解かれた時の爽快感は、
本年観た中でも屈指の出来。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。

それにしても、
これだけの大仕掛けをする金の捻出と、
その為のコネクションはどうやって形成されたのだろう。
話中には一切の説明が無かったが・・・・。

其処には触れないでのオハナシ、
と言うことなのだろう。