RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

BISTRO PETIT A PETIT(プティタプティ)@大井町:ビストロ

【三つ又】を登り切ったビルの
少し奥まった場所に入り口が在る小体なビストロ。

中は厨房に向いた三席のカウンター、
四人掛けのテーブルが三卓。

訪問日の前日昼に電話を入れ、
あっさりと予約が取れたので
当日は空き空きかと思っていたら、
何のことはない、テーブル席は全て満卓の盛況。
その間も予約確認の電話が都度鳴り、
繁盛の様子が伺える。

メニューは基本プリフィクスで、
A:3,000円/B:3,500円/C:4,500円。
AとBの差はデザートが選択できるか否か。
Cとの差はメインが二品に。ただし、全体的にポーションが小さくなるとのこと。

先ずは《カールスバーグ》をジョッキ(これが重たい)で呷りつつ、
メニューが書かれた黒板を見ながら呻吟。
「A」プラス、メインで肉を一皿(1,900円)追加し、シェアすることにする。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

前菜《スモークサーモンとアボカドのタルタル パプリカとオレンジの冷たいスープ》
タルタルはごろりと大きく切られ、サーモンの薫香はさほど強くない。
パプリカのスープは素材が持つ甘みと程好い苦味が上手く抽出され、
オレンジの酸味も相俟って、暑い季節にピッタリの爽やかな一品に仕上がっている。

イメージ 4

イメージ 5

メイン《帆立 蟹のリゾット》
小振りだが厚みのある帆立の火入れは絶妙。表面には程好い焦げ目
で香りも善し。
リゾットの炊き加減は若干硬めながら、蟹の味がガツンと濃い。
更には、各種の野菜も盛られ、これが焚き合わせの要領で、
少しづつ異なる下味が付けられ、
最終的に蟹の旨味に纏め上げられている。

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

追加の肉料理《牛頬肉・脛肉 プラムソース》
異なる部位の肉が二種、ごろりと入っている。
軟らかく煮上がり、甘みと酸味のバランスが取れたソースに
漬かっている。
これも野菜がたっぷりと盛られ、
更にはマッシュされたじゃが芋もクリーミー

イメージ 9

《パン》お代わり自由。
ソースが全体的に美味いので次々とお代わりを頼み
どの皿も綺麗に拭って返す。

飲み物は中途からスパークリングのボトルに替え、
これが一本3,800円。

NVの《MOET》も六千円台中盤と、
酒類の値付けも良心的。

食が進んでしょうが無いので、
軽めの赤ワインをグラスでオーダー、
肉を食べながらちびちびと嗜んでいると、
「デザートとドリンクの代わりに、
チーズにすることができますが・・・・」
と言う、呑兵衛のココロを見透かす様な悪魔の囁きが
サーブする女性から発せられ、迷わず従ってしまう。


イメージ 10

《チーズ二種》白と青黴。
掛かっているのはオリーブオイルかと思いきや
蜂蜜。
これが軽く、食味にリズムを与え、悪くない味。

これだけ呑み喰いして、
二人合わせての御代は1.3万円強。

若干ポーションは小さいものの、
お腹は十分に膨れたし、何よりも料理そのものの質が高い。

特に前菜の内、連れがオーダーした《冷たいフォアグラのサラダ》は
削り節の様に薄く丸まったフォアグラが一面にかけられ、
も~感動の美味さ。この店のスペシャリテではないか。

メニューは都度変わる様だし、
食べログ」で散々言われているサーブについても
何の問題も感じなかった(いや、どちらかと言うと
付かず離れずで上々な部類)。

評価はビストロ基準の☆五点満点で☆☆☆☆★。
季節の折々に訪れたい一店だ。

ただ、次は
デザートが選択できる「B」にするだろうな、
多分。