RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

商家の宝@新宿歴史博物館 2013年6月16日(日)

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「-四谷の菓子商・荒井谷と狩野派絵画-」
のサブタイトル通り、
江戸時代の末期に「四ツ谷」で菓子商を営み、
当時の菓子番付でも東の前頭筆頭にランクされた
「荒井谷」が収集した画・錦絵・漆器
六十点ほど展示されている。

ま、多くは、暖簾や菓子札、絵葉書といった
往時を偲ばせるだけの文物なのだが、
『山雪』の〔竹に雀図〕と言った、
眼が張付いてしまう一品もあったりする。


更には、伝『芳崖』とされる
小振りの掛け軸が二点。
かなり良い味を放っている。


で、なんで、これ程の作品が所蔵されてるのか?

それは二代目当主の『又吉』が雅号『睡雪』を名乗り
{狩野派}の画家に師事したからで
成る程の収集内容。

勿論、創業がさほど古くはないから、
そんなに年代を経た作品は無いんだけど。


更には、その『睡雪』銘の掛け軸も展示され、
中でも〔鍾馗〕が、強烈なインパクト。

極太の線でずっしりと描かれた鍾馗様が、
天幕を上げて「どうれ、何事かな」と出て行く様が
かなりユーモラスに描かれている。

いいな、これ。


それ以外にも、
「菓子司」らしい工芸品も幾つか並べられ、
往時の商家の暮しを知る
中々良い機会だ。

会期は~7月7日(日)まで。