RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

トレヴァー・ブラウン展@Bunkamura Gallery 2013年5月18日(土)

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会期は~5月26日(日)まで。

「~女の子戦争~」なる副題が、
更に「カタルシスへの革命を目撃せよ」との勇ましい惹句が踊っている。

訪問当日は15:00~
作者のサイン会が予定されているためか
相応の客の入り。

多くは、画集等の販売コーナに屯し、
しっかりと品定めをしている。

確かに、実際の作品となると
一点が四十万円程度~と、
そうそう手が出る金額ではないからな。

それにしても、客層がかなりユニーク。
九割方が女子。しかも、事前に示し合せたかの様に
ゴスロリ」。
最初、それに合わせて髪を染めているのかと思ったら、
振り向いたところを見れば、紛うこと無き外人さんも居て、
思わず仰け反ってしまった。


作品自体はイラストタッチの油彩。
露出の多い恰好をした幼女が、
かなりアブナイことをしている。

しかし、その危うさは、
無邪気さの発露では無く、
ちゃぁんと心の底では
倫理的に反することを理解しながら、
その幼い外見故に、許容されてしまうことを了解の上で
やっているのが見て取れる。


特に気に入ったのは、
〔fight〕と題された一枚。

壮絶なボコりあいをした二人の少女が
痣だらけ、傷だらけになりながら
包帯を巻き、並んで立っている。

青春ドラマなら、男同士殴り合いの果てに
理解し合い、大笑いするのが常道だが、
ここでは静かにココロが通う一瞬が
せつなさをもって描かれている。

いい歳こいたおっさんの画家が
ここまでくみ取れるなんて・・・・。


それ以外にも、思わずにやりとさせられる
ウィットに富んだ作品が多数。

華やかな色合いに包まれて、
かなりの眼福な空間。



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隣の【Box Gallery】で同期間開催されている
”写実幻想絵画展”
(サブタイトル「-緻密世界への憧憬-」)も、副題通り、スーパーリアルな作品が並び、
特に『向川貴晃』の〔心閉じてみる夢〕は一見に値する。
が、包帯と眼帯と少女は、ちょっと手垢の付いたモチーフかな。