RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

プラチナデータ@品川プリンスシネマ 2013年4月7日(日)

席数190の【シネマ9】は八割程度の入り。

封切りから一ヶ月経とうと言うのに
この状況は凄い。

客層はかなり若年に振れており、
小学生らしい男子の二人連れなども散見され、
自分なんかは最高齢の部類か。

反面、私語が多いとか、
多動とか、スマホの灯りとか
鑑賞面での問題も多いんだけどね。


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天才学者『神楽龍平(二宮和也)』が
制作指揮を執った「DNA捜査システム」は
検挙率100%・免罪率0%として実績を上げ、
全国民のDNAを「プラチナデータ」として収集することで、
より完璧になることを目指していた。

一方、当該システムの関係者が次々に惨殺され、
肋骨の一部が持ち去られる猟奇的事件が発生し、
それを追う警視庁捜査一課の『浅間(豊川悦司)』は
『神楽』と接触を持つ。

ところが、
システムプログラムの実際の制作者『蓼科早樹(水原希子)』が
殺害された現場から採取されたDNAの解析結果は
『神楽』を犯人として指し示すものだった。

「追う側」から「追われる側」になった『神楽』だが
身に覚えの無い嫌疑に対して、真犯人を見つけ出すために逃亡を図る。

また『浅間』も、事件自体に釈然としない何かを感じ、
独自に真相を追い始めていた。


面白い。
良く出来ている。

しかし、全ての構成要素に既視感がある。

要は、
既存のキャッチーなパーツを収集し
東野圭吾』らしい泣ける味付けをし
強引な力技で纏め挙げている。

各々のエピソードに
余りにも手垢が付き過ぎており、
その点がかなり不満だ。


また演出面でも、
迫力や緊迫感の無い逃走やチェイスのシーンをもっと端折れば
二時間程度に十分に収まっただろうにと、
冗長な描写もやや気に障る。

時系列的におかしな科白も散見されるし。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。

容疑者Xの献身〕クラスの作品を量産するのは
難しいだろうことは当然。
で、あれば、映画化に当たっては、もうちょっとの
脚本での強化を望みたい。