林ナツミ『本日の浮遊』展＠スパイラルガーデン 2013年3月30日（土）

会期は僅か六日間。

総展示数が十三と少ない割には、
結構人が入っているのは、
期間が短いためかと思っていたら
どうやらそうではないらしい。

受付で、「写真撮っていいですか？」と
確認している人がかなりおり、
なんのことはない、
彼女の巨大な写真の前でジャンプし（それを何度も繰り返す）
自分も浮遊している様な一コマを撮ろうとしているわけだ。

本来的には、彼女の自然な浮遊肢体と
そのシチュエーションの妙を鑑賞するのが
スジだと思うのだが、
前述の行為が行われることで、
捻じれたインスタレーション空間に
会場が変容してしまっている
予期せぬ効果（これを期待してのものだったら、
『MEM』相当凄いカモ）。

展示されている作品の元ネタ自体は
彼女の日記を
マメにフォローしていれば
特に目新しさは無いのだが、
やはり、先に挙げた巨大サイズのものが
本展の目玉。

何と言っても、
2.4ｍ×8.6ｍ
6.0ｍ×9.0ｍ
の特大に引き伸ばされても、
「浮遊」の際の筋肉の緊張が見られない素晴らしさは
驚嘆に値する。