RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ロックアウト@チネチッタ川崎 2012年11月24日(土)

席数407と大き目の【CINE 11】は
六割程度の入りで、
封切り二日目とは言っても、これは予想外。

前評判が高く無いにも拘らずこの状況は、
単純に他の作品の入場に
あぶれてしまったためだろうか。

なぜなら「ラ チッタデッラ 10周年記念」で
24日も映画は千円で鑑賞可。

なので、劇場の窓口やロビーは
本日も人で溢れている。

当該館の客層は、
男性が圧倒的に多い。

イメージ 1


2079年、犯罪者の完全な隔離を目的に
宇宙空間に監獄「MS-1」が造られる。
其処では囚人を懲役期間中「コールドスリープ」させ、
絶対の安全管理と脱獄不可能がうたわれていた。

慈善団体の活動に身を入れる
合衆国大統領の娘『エミリー(マギー・グレイス)』は
「MS-1」の視察に訪れるが、彼女にはまた別の目的が有るようだ。

彼女の滞在中、SPの失態から
囚人達が解き放たれ、「MS-1」は占拠。
乗員ともども、大統領の娘も人質とされてしまう。


一方、地球では、CIAのエージェント『スノー(ガイ・ピアース)』が
仲間のエージェント殺しと二重スパイの嫌疑をかけられ
まさに「MS-1」に移送されようとしていた。

「MS-1」占拠の報に接した合衆国は、
『スノー』を『エミリー』救出の為に
宇宙監獄に送り込む。


つくづく、勿体無い作品だ。

プロット自体はカルト的な人気を誇る
ジョン・カーペンター』の出世作ニューヨーク1997〕の
まるっきりのイタダキ。

場所が「NY」から「宇宙空間」に
人質となるのが
「大統領」から「娘」に変わっただけである。

が、本作の方は、他に複数の謎を詰め込んで
より複雑な造りにしている。
・『エミリー』訪問の目的
・『スノー』が潜入を決意した理由
などなどで
加えて、ここでは派手な宇宙戦まで展開されてしまう。

それらを過不足無く描き切るには
95分の尺は如何にも短すぎる。
全てがあっさりと大急ぎで描写され
深みが感じられない。

また、オープニングのシークエンスは
カット割りが短く急で、何が起きているのか
殆ど理解不能
加えてCGがチャチと、粗ばかりが目立つ。


お決まりの、連鎖的に起こる障害や
想定を裏切る展開もたっぷりと用意されているのだが、
描き込み不足で、全てが唐突な印象を受けてしまう。


切るところは切り、
膨らませる所はもっと肉付けをすれば
かなりの作品になっただろう、何故なら
なまじ会話は相当面白いのだから、
元々の脚本は上出来だっただろうに。


予算の関係か
それとも、別の何かか。

全くもって惜しい。