RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

生きる形@伊藤国際学術研究センター 2012年7月28日(土)

本郷三丁目】の駅から【本郷通り】を北上。
【春日通り】との交差点から二つ目の路地を過ぎる頃に
鉄柵の向こうに、煉瓦様の外壁の瀟洒な建物が見えてくる。

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ここが目的の【伊藤国際学術研究センター】。

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大き目のポスターは各所に掲示されているが、

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肝心の地階に在る会場への案内は、厭きれるほど皆無で、
かなり不親切。

勘を頼りに、進むしかないのだが、
二枚目の写真の正面に直接の入り口があり、
階段を降りれば、程無くひんやりとした空気が
肌にあたり、先にはほの暗い
かなりの広さがある空間が開けている。


タイトルこそ「生きる形」となっているものの、
実際に展示されているのは、剥製であり標本であり
骨でありと、且つて生きていたもののカタチである。


その内容はと言えば、
例えば『忠犬ハチ公』の内臓標本である。
意識的に古びた体裁をとった、しかし
モダンさを感じさせる入れ物に格納され、
各部が展示されている。


そして、数多の鶏の剥製である。
図鑑でしか観たことがないもの、
又は今では珍奇となった種を含め
雛壇に整然と配置されており、
幾つかの個体は『若冲』描くところの、
威風堂々さの片鱗を十二分に魅せている。


本展の白眉は、多様な骨である。
鉄製のパネルに張られたテグスに絡める展示、
又は、平台に直列に並べられての展示、
或いは、硝子ケースに格納されての展示、
そして、オブジェと併掲されての展示と、
その在り方は多様。


勿論、それに併せて、我々の感じ入り方も、
また様々なのだろう。

先の鶏では、その様なことを考えたし、
畸形の牛の頭骨からは、
中世の人であれば、悪鬼の存在を確信したであろうことに
思い至る。

単純にアフリカ象の頭部には、その大きさに驚嘆するし、
内部に光りファイバーを巡らせ、アート化されたものに対しては
その美しさに惚れ惚れとしてしまう。


会期は~9月1日(土)まで
入場料は無料。


追記。
第2ギャラリーの前に、冷凍庫が設置されている。
殆んどの人は素通りしているが、
是非中を開けて見ることをオススメする。
外見は何も無いが、中にはちゃあんと解説が付けられているから。