RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ファミリー・ツリー@109シネマズ川崎 2012年5月19日(日)

席数130の【シアター2】は最前を除いて
埋まっている、九割方の入り。
カップルや女性の二人連れが多い印象。

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妻がパワーボートの事故で植物状態になってしまう。
残された夫『マット・キング(ジョージ・クルーニー)』は、
小学生の娘に、どう接して良いのかも判らない。

何しろ、仕事一徹、
もう一人の、高校生の娘のことも、全て妻にまかせっきりだったのだから。

加えて、彼は、祖先が残した広大な土地
を処理をする責任も負っている。
これを売却することで得られる数百億の収入を
親戚はあてにしている。

そんな折、『マット』は上の娘『アレクサンドラ(シェイリーン・ウッドリー)』から
妻が浮気をしていたことを聞かされ
動揺しながらも、妻の浮気相手探しに乗り出す。

家族に降り掛かった複数の難題は、
無事、大団円に向かうのだろうか。


図らずも、本作も家族の「再生」をテーマにしている。

巷間では『ジョージ・クルーニー』の格好悪さが喧伝されている様だ。

確かに〔ER〕以降、セクシーで売って来た彼には、
(妻の浮気相手を探す為に)素足に靴履きで、顎と腹を突き出し
ばたばたと走る姿は、似つかわしくない。
加えて、老眼鏡は、鼻からずり落ちているしな。

しかし、そのカッコの悪さが効いている。

妻との関係、その浮気相手の探索と追及、
娘との相克と再構築、土地問題の帰趨。

その全てを丸く治めるには、常の如く
スマートな彼では、どうしてもいけないのだ。

ラストシーンの、しょうもない一家団欒も、
全編を通しての優しいおかしみのあるトーンも、
本作の彼だからこそ、我々は親しみを感じる。


『クルーニー』は当然のここととして、娘を演じた二人が良い。

高校生の娘役『シェイリーン・ウッドリー』は勿論、
小学生の娘役の『アマラ・ミラー』が
(今は)少々太目ながら、かなり可愛い。
行く末、楽しみなのだ。