RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン@109シネマズ川崎 2012年5月6日(日)

連休最終日とあって、界隈のシネコン
どこもお子様連れで大賑わい。
SOLD OUTも続出だが、
本作はなんと言っても「R15+」、
席数130の【シアター2】は半分程度の入りで、
勿論、若干年齢層は高目に振れながら、
カップルが多いのは意外。

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アラフォーで独身の『アニー』は追い詰められている。
一念発起し開店したケーキ屋は
折からの不景気であっさり閉店の憂き目に。
同時起業したボーイフレンドにも逃げられた。
今のセックスフレンドからは
都合の良い様にあしらわれている。

そんな折、幼友達の『リリアン』の結婚が決まり
彼女は「ブライズメイド」の纏め役を頼まれる。

張り切ってコトに望む『アニー』だが、
やはり同時に「ブライドメイド」を依頼された『ヘレン』の言動に振り回される。
『ヘレン』はセレブで美人、魅力もあり、多くの場数を踏んでいる。

結婚式に向けての、各種のイベントはトラブル続出。
果たして、『リリアン』の式は無事に挙行できるのか?
そして『アニー』のこれからは?


いや~笑わせてもらいました。
それも、かなり下卑た内容で。

脚本が女性の手になるものからでしょうか、
同性の明け透けな会話が、速射砲の様に飛び交います。

だからと言って、不愉快ではないんですな。
「あはは」と笑って済まされる、
そんな乾いた楽しさに満ちている。

当然、年齢制限が付いているのは、
それなりの理由があるわけで、
三文字言葉が乱発されます。
それでも眉を顰めるほどではない。

それは、彼女らの日常が、
軽快に語られているから。


『アニー』の性格付けは、年齢の割にはかなり子供染みています。
ヤング≒アダルト〕の主人公を彷彿とさせる様な。

が、彼の映画では否定的だった、そのエキセントリックな描写が
ここではかなり肯定的に捉えられている。
敗者の再起に優しい眼差し、
とでも言うのでしょうか。

唯一残念だったのは、ディテルの半分も理解できないこと。
アメリカの風俗、カレントな流行や言い回しが、
我々には中々伝わって来ない。

訳者の方の努力や工夫はわかりますが、
限界というものがありますもんね。


では、あるものの、本作も(図らずも、やはり)個人の再生までを描いた
優しい眼差しに満ちた映画。

観終った後は、(色んな意味で)幸せな気分に浸れます。