RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

山岸 伸:カメラマン@キヤノンギャラリーS 2012年4月16日(月)

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既存の四つの写真集に
直近のポートレイトを足したものが展示されている。

ため、会場内も四分割。


〔KAO’S〕は『K2C』の為の撮り降ろし。
「京劇」の様などきついメークを施した顔のアップが続く。

ばんえい競馬〕と〔REAL RUN―1秒と永遠―〕は同じスペースに展示され
馬の中でも特に筋骨隆々とした「ばん馬」と
一方で、現代の馬とでも言うべきスポーティなレースカーの対比が面白い。

直近のポートレイトは『T-ARA』と
スカイツリー」を背景に立つ、年代も様々な女性たち。

そして、もう一つのスペース
球体関節人形〕のパートがかなりヤバイ。
古い日本の家屋を舞台に少女の人形が二体、
様々なシチュエーションに置かれ撮影されているのだが、
生身の人間よりも生々しさを感じてしまう。
背筋がぞくりとするようなエロスが
波動の様に放射されている。
ゾーンの中央には、実際に使用された人形が一体、
アクリルケースの中に、薄いレースの服を着せられ
仰臥している。
ひんやりとした質感のはずなのに、
眼は常に見開かれているはずなのに、
ふと視線を逸らし、再び目を留めた時に、
何かしらの違いさえ感じさせてしまう。
捕り込まれてしまいそうな、
危ない感覚。
この三十五点と一体を観ることができただけでも
来た価値は十分にある。