RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

デビルズ・ダブル-ある影武者の物語-@TOHOシネマズ川崎 2012年1月14日(土)

こちらも、
席数142の【SCREEN1】は、
ほぼ満員の盛況。
やはり、今日が初日のせいかしら。

客層は、〔ヒミズ〕と似てるのね。

イメージ 1



時は「イラン・イラク戦争」の只中。
イラク】の独裁者『サダム・フセイン』の長男『ウダイ』は
高校の時の友人で当時から自分に似ていると言われていた
『ラティフ・ヤヒア』を力ずくで、
自分の影武者に仕立て上げる。

それは外見をより似せる為の整形をも伴う
徹底したものだった。


本作は、そうして、悪名高い『ウダイ』のダブルにされてしまった
『ラティフ』の物語。

巷間言われている様に、『ウダイ』は権力を背景に
暴虐の限りを尽くすのだが、
そこいら辺は、かなり執拗に描かれる。

原作となっている『ラティフ』の実体験に拠るわけだから
庶民の困窮を度外視しての
権力層の腐敗や常軌を逸した行動は、
眼を覆いたくなる半面、納得させる力がある。

その渦中で、『ラティフ』は人としての最低限の節度を
維持するよう努力するのだが、
知らずのうちに『ウダイ』の人格が侵食して来る。


次いで【イラク】は【クゥエート】に侵攻。
それ以降については、歴史が示す通りなのだが、
我々はそのリアルな裏面を目撃することになる。


『ラティフ』と『ウダイ』の二役を
ドミニク・クーパー』は好演。

フセイン』役の『フィリップ・クァスト』の
そっくりさ加減も
一層のリアリティを与える一助になっている。