RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

東京都写真美術館 2012年1月2日(月)

今年の事始めも、吉例となった
東京都写真美術館』。
三本の企画が全て無料と言うのは
全くもって有り難い。

しかし、年々、観客の数が増えて来る気がするのは、
やはり間違いなく、ここいら辺は、痛し痒し。

さて本年の出し物はと言うと・・・・、
イメージ 1

3階から順に”ストリート・ライフ”
サブタイトルとして「ヨーロッパを見つめた7人の写真家たち」
2階は”日本の新進作家展vol.10”
サブタイトルが「写真の飛躍」
B1Fが”映像をめぐる冒険vol.4”
サブタイトルは「見えない世界のみつめ方」


一番の混雑は、3階。
19世紀後半~20世紀前半の
欧州の写真家7人による街や人のスナップ写真が
計183点。
壁面にずらぁりと並べられている。
作品が多いのと小品のため、キャプションを見ながら牛歩する人達で
激しく遅滞する。
まぁ、しょうがないか・・・・、これは。


個人的に楽しく観させてもらったのは、2階。

5名中、『西野壮平』がサイコー。
「Diorama Map」というシリーズの9点なのだが、
何れも世界の主要都市のジオラマ
各所で撮ったスナップをトリミング~コラージュすることで再現している。
勿論、当地のメルクマーク的なものは大きくデフォルメして貼り付けられ、
それ以外にも人や自然で構成された観光マップにさも似たり。
我々にとっても馴染み深い〔Tokyo〕は
「山手線」の内側をほぼ再現するように作成されている。
それ以外の都市も、一目見ればほぼ判ってしまうのは
素晴しい豪腕だ。

次いで『北野謙』の「our face」。
ある特定のテーマで撮られた肖像を、
何枚も重ね焼きすることで、
匿名性の中にも、その本質を体現する像が
浮かび上がって来る。
特に「台北コミケ会場で、アニメのコスプレをした
少女34人を重ねた肖像」なんかには
思わず萌えてしまいます。


B1Fは恒例の体験ゾーン。
ディスプレィを操作することで
投影されている映像が変化するのは、
やはり楽しい。


で、今回もかなり満足度の高い
展示内容。
これでもう少し空いてたら、
ゆ~ことないんだけど・・・・。

また当日は定時的に雅楽の生演奏もあり、
会場内に漏れ聞こえて来る
笙や篳篥の音をBGMにしての鑑賞も
中々乙なもの。