RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

スリーデイズ@109シネマズ川崎 2011年9月23日(金)

本日が初日の本作。
席数121の【シアター3】の入りは半分程度と
ややかんばしくない。

事前の評が、全体的にイマイチなのと、
最近流行のハリウッドのリメイク(元ネタは仏映画
すべて彼女のために』)なのが影響しているのだろうか。

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中年の大学教師『ジョン・ブレナン(ラッセル・クロウ)』は
妻の『ララ(エリザベス・バンクス)』、息子の三人で
贅沢とは言えないが、幸せな生活を過ごしている。

ところが、ある日の朝、突然、警察が家に踏み込んで来る。
理由は妻の殺人容疑。

弁護士を立て、手を尽くすものの、状況証拠が揃いすぎており、
彼女は有罪に。
控訴も棄却され、長期収監が目前になった時、妻の無罪を信じる
『ジョン』は、『ララ』を脱獄させることを決意する。


リメイクされるくらいだから、脚本自体はしっかりしている。

また、『ラッセル・クロウ』は、中年太りのしがない教師を、
どたばたとした体の動きも含め好演。

当然、肉体派の役ではないわけだから、
派手なアクションシーンは、ほぼナシ。

しかし、前述のキレの悪い動きが、
却ってサスペンスを盛り上げるのだから、
そこは良く計算されている。

主人公は、あくまでも頭脳で警察と対峙する。
それは、彼が犯人だと目星を付けた時点で
刑事達も気付いていたことのはずなのに(彼を犯人と
断定するまでの「勘」鋭いのだが)、
肝心な瞬間で失念されてしまう。


3年前・3日前・15分・35分と言った
3の倍数が、都度KEYで使用されるのだが、
それらを刷り込まれた我々も、何時の間にか
監督の術中に嵌まってしまっている。
実際、時間は、さほど重要な要素ではなく、
サスペンスを盛り上げる手段としてのみ機能しているのだから。

全体的には、感情的な要素が排除され、淡々と
脱獄に至るまでの経緯と逃走が描かれるので、
これらの移入度も浅目になってしまうのだが、
どの様なカタチであれ、都度ドキドキして
手に汗握るのは、観客の習い性で、
そこも、上手く突いた演出。


しかし、この映画、様々な犯罪テクニック
(万能鍵の作り方。テニスボールを使った
車の鍵の開け方)を開陳しているのだが、
そっちは問題にならないのか?