本来であれば、5月の開催予定だったのだが
震災の影響で二ヶ月後ろにずれ込んだ。
震災の影響で二ヶ月後ろにずれ込んだ。
照明も落とし気味かも、
冷房も効いて無いかも、と
例年よりも環境は宜しくない。
冷房も効いて無いかも、と
例年よりも環境は宜しくない。
行き交う人の数も、心なし疎らだ。
気になった作品の第一は、今回の「グランプリ」受賞
『小山真徳』の〔わたしの荒野〕。
旅に出た先で収集した文物の展示、
がキャッチなのだが、
拾い集めたものだけでなく、
作者の記憶や記録をベースに精巧に再現されている。
『小山真徳』の〔わたしの荒野〕。
旅に出た先で収集した文物の展示、
がキャッチなのだが、
拾い集めたものだけでなく、
作者の記憶や記録をベースに精巧に再現されている。
『薄田歩美』の画面一杯に広がる
「らんちゅう」も美しさと薄気味悪さは
極近しいものであることを
改めて気付かせてくれる。
『菅亮平』のリアルな描写も好ましい。
精細な画面は、ミニチュアをベースにした
フェイクの世界であることを知れば、
尚更だ。
これも凄い『村林由貴』。
異形の頭に人の身体、妖しげな生き物が溢れている。
しかし、女性らしさえ感じさせてしまう
このモノ達は、どこの世界の住人なのだろう。
『大久保如彌』作品の主役は、
描かれている少女達ではなく、
そのシュチュエーションと、
周辺の意匠に在るようだ。
しかし、はっきりとは描かれていない
彼女らの面立ちだが、十分に好ましいがな。
「オーディエンス賞」の『桑田朋以』。
〔水鏡 -void-〕と〔水鏡 -birth-〕は美しい白磁。
加えてその繊細な細工は、長時間ためつすがめつしても見飽きない。
作品に穿たれた穴により、そのものの薄さが儚さへと転化する。
タイトルとコメントとの合致も絶妙だ。
今回も、かなりの良作揃い。
眼福に尽きる。
眼福に尽きる。