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藤田嗣治 人物と動物@目黒区美術館 2011年7月9日(土)

同時開催されているこの展覧会。
基本無料なのだが、入場には
「ラファエル」展のチケットが必要。

展示されている四十点弱は、
殆んどが寄贈品であると言う。
市場価値は相当なものになるだろう、
世の中には、奇特な人が居るものだ。

油彩、水彩、墨絵、玩具、陶器、葉書、と
展示内容はかなり雑多。

それでも葉書を仔細に読んでみると、
『藤田』の人となりが、
な~んと無く、判った気にもなる。


水彩の〔芸者と泥棒〕は、かなり戯画化され、
余興で描いたものだろうか。

墨の〔馬図〕は力強い馬が画面いっぱいに描かれて、
かなりの大きさ。
隅の方には「中村家」に向けた、為書きがあったりする。

やはり墨で、こちらはさらりと描かれた
〔鯰と蛙の図〕はユーモラス。

1917年に描かれた水彩の〔赤毛の女〕は
『モジリアーニ』を彷彿させる。


『藤田』のモチーフとしての二大要素が
タイトルとして挙げられているわけだが、
内容的には、かなり混交している。

が、何故か、混沌としていることで、
彼の内面が満ち溢れているように感じられ、
妙に立ち去り難い空間と化しているのだ。