RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

SUPER8/スーパーエイト@109シネマズ川崎 2011年7月3日(日)

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割引Dayでも無いのだが、
席数246とかなり大きめの【シアター1】は
あっさりとSOLD OUT。

客層はカップルが多い感じだが、
年齢は幅広い。


四ヶ月ほど前に、事故で母親を亡くした『ジョー・ラム』は、
しかし友人達と自主制作映画の撮影に夢中になっている。

8mmカメラの「SUPER8」に限定されたコンペティションに出展するため、
ゾンビを主題にした作品をよっぴいて撮っている時に、
列車事故に遭遇してしまう。

車両が飛散する程の大事故であったにもかかわらず、
その場に居た六人の少年・少女は何とか無事であった。

しかし、その直後から、人口1.2万人の小さい町では、
不可解な出来事が頻発する。
一方で、空軍の、強制的な事件への介入が始まる。

そして、事故の時に流しっ放しになっていたフィルムには
とんでもないものが写っていた。


スピルバーグ』作品へのオマージュと語られているようだが、
実際は〔未知との遭遇〕〔ET〕〔グーニーズ〕のコラージュである。
片親が居ない境遇(物理的・心情的を問わず)であることまで、
キッチリと踏襲している。

なので、物語に特に目新しさは無い。
淡い恋があり、友情があり、冒険があり、
交流があり、和解がある。
そして主人公は、僅かながらに大人になる。

これからも彼は、こういった経験を繰り返しながら、
成長して行くのだろう。
ただ、今回の体験が余りにも特異あることを除けば。

登場人物は、その外見と、
性格がキッチリと描き分けられ、
役割を含め分かり易い。

多少、グロではあるものの、前述の通り、
少年が少しづつ階段を登って行く物語は、
多くの人に安心してオススメできる内容ではある。

先の作品を既見の人は、パーツパーツを、
「あ、此処からの引用だな」とマニアックな喜びに浸る楽しさもある。
勿論、ディテルにも凝っていて、
1979年を象徴する多数の事柄、
『ザ・ナック』「スリーマイル」『ウォークマン』を始めとする文物を
拾い集めても面白い。


エンディングに流れる8mm作品こそは、
『ロメロ』に対するオマージュ。
これが、意外と、良く出来ているのだ。