RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ツーリスト@109シネマズ木場 2011年3月10日(木)

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235席と、かなり広い劇場【シアター1】の入りは半分程度。
比較的若いカップルや女性の二人連れが多いか。


警察が『エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)』をマークしている。
どうやら、犯罪者の情夫からの接触を待っている様だ。
が、彼女はそのことに感づいている。

フランスのカフェに居る彼女にメール便が届く。
そこには、【ベネチア】行きの列車に乗り、
社内で自分と似たような体系の男を物色し、
たらし込む様に指示されていた。

『エリーズ』はアメリカ人の風采の上がらない高校教師
『フランク(ジョニー・デップ)』に声を掛ける。
先妻を亡くして以降、とんと女性に縁の無かった『フランク』は
彼女にメロメロで、好い様に使われ、あしらわれてしまう。

そして終着駅の【ベネチア】で起きる出来事とは。


「だまされた」とか「わからなかった」との声が多いようだが、
結末は最初からどう考えても二通りしかなく、
中途から、ある一方向しか有り得ないと確信するに至った。

それでも結構楽しめたのは、
冴えない田舎モノを演じた『ジョニー・デップ』が見事で、
この外見では実際もてないだろうとの造形と、
逃げ方一つとっても、あまりにもたどたどしく体現し、
洗練された『アンジェリーナ・ジョリー』との比較の巧みさが、
結末を知った時にニヤリとさせられる妙による。

賛否両論あるようだが、自分は割りと好意的に観た。
何十年か前なら、ヒッチコック
巻き込まれ型のサスペンスとして、
『ジェームズ・ステュアート』や『グレース・ケリー』を使って
撮っていてもおかしくない。

その意味では、懐かしい味わいの作品と言えるし、
それが共感の分かれ目になるだろう。