出し物は
下記の三つ 一、浮舟(うきふね)
二、水天宮利生深川(すいてんぐうめぐみのふかがわ)
三、吉原雀(よしわらすずめ)
なのだが、
故あって、〔浮舟〕だけを観るに止める。
第一幕 二条院の庭苑
第二幕 宇治の山荘
第三幕 二条院の庭苑
第四幕 宇治の山荘
浮舟の寝所
第五幕 宇治の山荘
宇治川のほとり
上演時間は幕間15分を挟み、
16:40~18:55の約二時間。
言わずと知れた〔
源氏物語〕の〔宇治十帖〕からの一巻。
原作からはやや離れた脚色になっているようだ。
色好みの『匂宮』、堅物の『薫大将』、
二人の間で揺れ動く『浮舟』は
『薫大将』に操をたてながらも、
『
光源氏』と同じ血が騒いでしまう。
心ならずも『匂宮』に身を任せてしまった『浮舟』の
悲しみが痛いほど伝わって来る。