RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

平成22年度第34回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展@国立新美術館 2011年1月20日(日)

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(共通のWebサイトが設定されていない様で、
リンクを貼る事ができなく、著しく不便なことこの上ない。)

会場内は、まずまずの人の入り。
学校の課題だろうか。
セーラー服が例年に較べ目立っている感じ。


鑑賞にあたっては、
・技術の高さ
・表現の独自性
・他に無いモチーフ
・(人間を描写している場合は)面立ちの好ましさ
等が決め手になるわけだが、
今回は今だしの作品がかなり多い。

既視感があるものや、例え水平展開でも、
本歌が容易に想定できるものが数多見受けられる。
昨今流行の、スーパーリアリズム作品も目立つのだが、
何れも今一歩な感じで、
先達との距離はかなりあるように思われた。


そんな中でも、
女子美】の『村野実穂』による、〔自然と共生するもの〕
三体の人形が素晴しい。

菌類と一体になってしまった
儚い妖精達。
古株、茸、蔦、そして妖精の肌。
異なる質感を精緻に表現し、
その繊細さは、触れればすぐにも壊れてしまいそうだ。
勿論、この世のものとは思えない、
異空間の、憂いに満ちた世界が展開されている。


武蔵美
『長瀬美緒』の〔陰と影〕~
『フジタ』描く処の子供達が
大きくなったらこんなになるんだろうか。
『中尾直貴』の〔夢〕~
バルテュス』ですか。
『佐藤芙美奈』の〔ホワイトアウト〕~
ある意味怖い。
『山本夕菜』の〔旋回〕~
大笑いです。


多摩美
第3回アーティクル賞の
『松川朋奈』は〔warp in her〕の
靴の画三枚で。
兎に角、デカイ。


昨年は、好みの作品が
学校により分散していたのだが、
今年はかなりの偏りがかなりある。
不思議なものだなぁ。