RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

女子美スタイル☆最前線 @Bank ART Studio NYK 2011年2月13日(日)

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今年も同展は【NYK】全館で展開中。
七名の審査員が七点を選ぶ「JOSHIBI rainbow award」の表示も随所に付けられているが、
例によって個人的な興味の方向は別にあって。

『小池いずみ』の〔tenseⅦ〕〔tenseⅧ〕が素晴しい。
「点つなぎ」の様に、大まかなカタチに釘が打たれている。
釘と釘の間に毛糸を多重に通すことで、
人物の造形が現われる。
勿論、その面立ちも好ましいのだが、
毛糸の色を上手く繋ぎ合わせることで表出する
厚みの軟らかさに感じるものがある。

『齋藤はるか』の〔全自動願具「般若心経」〕
には笑わせて貰った。
ミニ四駆」の走行音が、「般若心経」を唱えている様に聞こえる。
会場内には小さな8の字のコースも設営され、
お布施(百円)で乾電池を頂けば、
実際に走らせることもできる。

『西川祥子』の
〔触れられたくないところに触れられそうになって不機嫌になる〕は
彫塑作品。
横たわりながら片膝をゆるく立てた女性が、
「Security blanket」を手で押さえ、包まっている。
その質感の表現が感動モノ。

佐藤ゆかり』の〔おきもち代理人〕は
カルタ大のカードに多種多様な文物のイラスト共に、
それらが発する「コトバ」が描かれている。
~「今宵貴女をほんのりさせたい」byワイン~
みたいな(すいません、適当なフレーズを作っちゃいました)。
各々が発する台詞が妙にピッタリ来るんだな。

『奥田麻未夜』の〔華面〕は女性の顔と髪を
大胆にペインティングの様な化粧を施した写真群。
多分、CGではなく、実際に塗っていると思うんだけど・・・・。

『土谷桜子』の〔学園都市周辺'10〕は
近未来の様なモダンな造形ではあるものの、
最早手垢に塗れて、煤けて汚れてしまった構造物群の写真。
対象の選び方にセンスが光る。

『長瀬由夏』の〔実感のない世界〕は服や傘といった身の回りの
モノたちをリベットの穴を開ける様な道具で、
満遍なく打ち抜いたもの。
でも、これ、百科事典での前例があるからなぁ。

全階で展開されると、流石に観るのも一苦労。
映像作品は飛ばしても、ゆうに一時間強はかかるものな。
いや、勿論、嬉しい悲鳴なんだけどね。