RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

最後の忠臣蔵@109シネマズ川崎 2010年12月19日(日)

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「ポイント会員感謝の日」に加えて、封切り二日目だと言うのに
席数89の【シアター8】は前二列が空いている客の入り。
うむぅ。
客層は、意外と万遍無いんだがな。


「吉良邸」への討ち入り後、
寺坂吉右衛門佐藤浩市)』はこの場から離脱し、
・この事件を伝える語り部の役を果たすこと
・浪士達の残された家族の援助すること
の密命を『大石内蔵助』から受ける。

赤穂浪士」の名誉が回復し、
全ての浪士の遺族を回る為に十六年の月日が費え、
十七回忌の法要も目前だった。


一方、『瀬尾孫左衛門(役所広司)』は討ち入り前夜に、
自分の遺児を育てることの密命を『内蔵助』から受ける。
それは、ある意味、敵前逃亡をするに等しい内容ながら、
『孫左衛門』は逍遥として従う。

片や、遺族からも感謝される陽、
片や、「卑怯者」と罵られる陰。
その二人の運命が、【京都】で交錯する。


アイディア自体には、取り立てて新しさを感じない。
討ち入りの場面も、大時代的な表現で、感心できない。
ましてや『孫左衛門』の極端に秘密を賭す姿勢にも
共感できない。

お話の幹は、娘を嫁に出す父親の心情、
これに尽きる。

ラストの結末は、色々な選択肢が有りながら、
わざわざこれを選んだのは、
都度都度挿入される「人形浄瑠璃」の〔心中天網島〕に
そのヒントがあったのだな。