RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ULTRA003@スパイラルガーデン 2010年11月3日(水)

と言うわけで、「ノヴェンバー・サイド」の展示にやって来た。
前回とは打って変わって秋晴れで、気温も程好いせいか、
会場内は中々の混雑。
若い女性を中心に、観覧者の姿がかなり多い状況。

参加ディレクターも前回よりは女性が多いようにも見えるが
気のせいだろうか。
それもあってか、好みの作品は圧倒的に本日の方が多かった。


『ギャラリー・ショアウッド』の『横井誠二』は
点数は少ないながらも、いきなり『山科理絵』を持って来、
残る二人『大竹彩奈』『乃美由』の何れも端整な描写がまるっきり好み。


『ギャラリー空』の『沼尾久美子』が展示した『加藤苑』は
おそらく初見では無い筈だが、記憶に無いことが頗る残念なほど、
すっきりとした線を重ねることで多様な意味と、
それに見合ったタイトルを結びつける手管にくらっとする。


『スタンディングパインキューブ』@名古屋の『立松武』が出した『犬養真弓』。
髪の長い女性の頭部だけが、画面一杯に描かれる。
(洋画のはずなのに)日本画を思わせる淡い描写。
しかし、念の篭ったその面立ちは、一つ間違えば薄気味悪くもあり、
紙一重の処で踏みとどまっている危うさ。


『マリア書房』@京都の『高野明子』。
『楠堂葵』と『亀井潤』を展示。
特に前者は水彩の特性を生かした淡い極彩色の描写が
漆黒の背景の前で踊りながら、
しかしえも言えぬ静謐さが漂う独特の世界。
使っている紙の質感も含め、もろ好みなのだが、
お値段もかなり張るんだなぁ、これが。


そして、今回最大の収穫は
新星堂』の『根本佳奈』が繰り出した『鶴友那』。
兎に角、描かれている女性の顔立ちが全て好ましい上に、
背景に物語性を感じるシチュエーション。
その確実な描写力も含め、ソッコーで惚れてしまいました。
調べて見ると、本年7月にも都内で個展が有った由。
知らずに居たことが、返す返すも残念。


しかし、これで又、情報を漁り、ギャラリー巡りをする価値のある
作家さんのリストが増えたのは、全くの幸せ。
ま、作品購入しないで、ポストカードや画集で止まっているのは、
つくづく申し訳無いけど・・・・。