1977制作、『ドン・シーゲル』監督の〔Telefon〕という作品がある。
普段は一般のアメリカ市民として暮らしているが、
『フロスト』の詩のある小節を聞くことがKEYとなり、
自爆テロを起こす様に催眠がかけられているロシアのエージェントが多数潜伏している。
ある日電話を取ると、受話器から件の詩が流れる。
それを防ぐ為に、諜報員が送り込まれる。
プロットといい、演出といい、キレの良い佳作だった。
普段は一般のアメリカ市民として暮らしているが、
『フロスト』の詩のある小節を聞くことがKEYとなり、
自爆テロを起こす様に催眠がかけられているロシアのエージェントが多数潜伏している。
ある日電話を取ると、受話器から件の詩が流れる。
それを防ぐ為に、諜報員が送り込まれる。
プロットといい、演出といい、キレの良い佳作だった。
本作は、これと、極めて似た構成になっている。
『イブリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)』は一般企業に勤務していると見せかけて、
実はCIAの優秀なエージェント。
或る日、ロシアからの亡命者『オルロフ』がCIAに現われ、
長年アメリカに潜伏しているスパイが、合衆国副大統領の葬儀のため訪米する、
ロシア大統領を暗殺すると予告する。
そのスパイの名前は『ソルト』。彼女と同名である。
実はCIAの優秀なエージェント。
或る日、ロシアからの亡命者『オルロフ』がCIAに現われ、
長年アメリカに潜伏しているスパイが、合衆国副大統領の葬儀のため訪米する、
ロシア大統領を暗殺すると予告する。
そのスパイの名前は『ソルト』。彼女と同名である。
そのことがきっかけとなり、彼女は規定の行動に走り出す。
追われる『ソルト』は果たして二重スパイなのか?
追われる『ソルト』は果たして二重スパイなのか?
ここでは、『オルロフ』の出現そのものが、
行動を起こすためのKEYとなっているようだ。
それにしても、設定が穴だらけである。
最初のシーン。『オルロフ』がCIAで尋問されている。
最新の設備は、スキャナーで体内の癌を、また脳のセンサーで、
嘘をついているかどうかどうかまで判定する。
ところが、一番肝心な凶器の持ち込みは見逃してしまう。
行動を起こすためのKEYとなっているようだ。
それにしても、設定が穴だらけである。
最初のシーン。『オルロフ』がCIAで尋問されている。
最新の設備は、スキャナーで体内の癌を、また脳のセンサーで、
嘘をついているかどうかどうかまで判定する。
ところが、一番肝心な凶器の持ち込みは見逃してしまう。
また目的の為の手段であるはずなのに、
どうしたってそれは達成できないだろう、という行動の数々。
第一、『オルロフ』は、何故『ソルト』の存在をリークする必要があるのか。
そのの必然性が、描かれない。
どうしたってそれは達成できないだろう、という行動の数々。
第一、『オルロフ』は、何故『ソルト』の存在をリークする必要があるのか。
そのの必然性が、描かれない。
副大統領の葬儀が挙行されることも含めて、会場となる教会が始めから
決まっていなければで成立しないのは、根本的にダメだろう。
決まっていなければで成立しないのは、根本的にダメだろう。
観終わって反芻した時に、「あれっ?」と思うのは、まあ許そう。
しかし、これは、観ている最中から「ええっ!おかしくないか」と強く感じるほど、
構成に難が有る。
しかも、ある程度、彼女の動きが読めてしまう。
しかし、これは、観ている最中から「ええっ!おかしくないか」と強く感じるほど、
構成に難が有る。
しかも、ある程度、彼女の動きが読めてしまう。
全てが規定路線の様に動いて行くが、順序を考えても、どうも変だと
その場で思わせては、脚本として落第。
その場で思わせては、脚本として落第。
頭を空っぽにして、目まぐるしい画面の変化に身を委ねるのであれば、
何の問題も無い一作。
何の問題も無い一作。