RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

孤高のメス@109シネマズ川崎 2010年6月19日(土)

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席数72の【シアター10】は、小さい劇場ながら、
あっさりとSOLD OUT。
人気の程がうかがい知れる。
客層は、若い男女のカップルが比較的多いかな。

物語は看護士『中村浪子(夏川結衣)』の息子『中村弘平(成宮寛貴)』が
亡くなった彼女の日記を見つけるシーンから始まる。
と、同時にオープニングロールが静かに流れるのだが、
タイトルさえ「え、何時出たの?」と気付かぬ程、控えめに提示される。
このトーンが、以降の物語の流れを象徴する。

辺地医療に情熱を燃やす無私で朴訥な医師を『堤真一』は見事に演じる。
手術で患部を見つめる目、メス捌き、共に素晴しい。
ところで、チラシの『堤真一』、〔白い虚塔〕の『田宮二郎』に似てるよね。
意識しているのかしら。
仄かに彼を慕う『夏川結衣』の抑えた演技も同様。

リアルな手術シーンもそうだが、どっしり構えて動かないカメラが、
極端な盛り上がりには欠けるが、ドラマ部分とのメリハリをつけて出色。