前者の作品は衝撃的。
四角い本が滑らかに削り取られ、円形に変容している。
ドミノ倒しのように積み上げられた百科事典も、
様々な大きさに削られ、波のように其処に在る。
まるで一部が異空間に、消え去っているようだ。
ドミノ倒しのように積み上げられた百科事典も、
様々な大きさに削られ、波のように其処に在る。
まるで一部が異空間に、消え去っているようだ。
歯ブラシの毛が伸び、異様に長くなったり、
二本の歯ブラシの毛が長く伸び繋がったり。
二本の歯ブラシの毛が長く伸び繋がったり。
軍手の滑り止めの疣が大きく伸びて棘のようになってしまったり。
「味塩」の瓶に印刷されている模様が、
そのまま中の塩に転写してしまったり。
そのまま中の塩に転写してしまったり。
日常、当たり前に存在するモノ達が、
薄気味悪く変化していく様が固定され、
曰く言い難い作品群と成っている。
薄気味悪く変化していく様が固定され、
曰く言い難い作品群と成っている。
打って変わって、後者は繊細。
紐で編み込んだ籠を、そのまま焼き物にしてしまったよう。
あるものは自らの重みで、生成の過程で変形している。
触れれば今にも、サラサラと崩れ落ちてしまいそうだ。
人類は滅んだ後の世界では、こういったものが其処彼処に
転がっているのかもしれない。
あるものは自らの重みで、生成の過程で変形している。
触れれば今にも、サラサラと崩れ落ちてしまいそうだ。
人類は滅んだ後の世界では、こういったものが其処彼処に
転がっているのかもしれない。