RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

パブリック・エネミーズ@チネチッタ川崎 2009年12月19日(土)

【109シネマズ】は毎月19日が「ポイント会員感謝の日」で千円。
それでも【川崎チネチッタ】の「ポイントカード割引」に行くのは、
一重に、前者が”ブルーカード会員”がWeb予約不可であり、
後者は入場口でカード提示さえすればWeb予約がOKだから。
ただ、それだけである(しつこいようだけど)。


イメージ 1
【CINE3】のキャパは138席と小さいながら、
最前列を除けば満席の盛況である。


追われるのは『ジョン・デリンジャージョニー・デップ)』、
追うのは『メルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベール)』。
実話を基にした本作は、漢臭さがムンムンする映画であり、
ジョニー・デップ』のための作品である。

銀行強盗を生業とする『ジョン・デリンジャー』は大恐慌時代のアメリカで、
「社会の敵(パブリック・エネミー)」と呼ばれた犯罪者だが、
庶民のお金には手を付けず、殺しをせず、汚い仕事には手を染めないため、
民衆には義賊的な人気をはくしている。

一方、国家の威信を掛けて彼を逮捕するため、FBIは、
非合法な捜査を含め、犯罪者と手を組むことも厭わない。
どちらが正で、どちらが悪であるのか、次第に判然としなくなってくる。


エキセントリックな役柄の多かった『ジョニー・デップ』も、
ここでは正統的に(変な言い方だが)ギャングを好演。
男が惚れ込んでしまうカッコ良さである。

が、相対する『メルヴィン・パーヴィス』の造形が薄いため、
対決感の盛り上がりには欠ける。


明日に向かって撃て〕然り、〔俺達に明日は無い〕然り、
銀行強盗の末路は決まっているわけだが、それを忘れさせてしまう高揚感がある。

アップやローアングルの多様、動き続けるカメラが、ある種の緊迫感を醸し出している。

結末は判っていながらも、ドキドキ感が絶え間なく続き、気の休まる間が無い。
疾走している画面に引き込まれ、2時間23分があっと言う間に過ぎてしまう。

観終わって、〔シートン動物記〕の〔狼王ロボ〕を思い出してしまった。
ただ、『ロボ』の愛狼の名は『ブランカ(blanco=白)』だけど。