RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

INAXギャラリー 2009年11月7日(土)



前者は展示室一杯に、陶器で作られた蔦草が広がっている。
茎・葉・花、全てが陶器で造られ、繋げられている。
基が三本の蔦は枝を広げ、(天井から吊り下げられ)空中に浮いている。
花は様々に彩色されているが、良く見ると街の景色を切り取り、
ビルやら車やら人やらを写して描き込んでいる。

さながら、巨大な都会が、繁る草に絡め取られているようだ。
これは、更に増殖していくのだろうか。それとも、いずれ枯れてしまうのだろうか。


後者は、薄く、白い陶器を何枚も重ねて、
野菜や果物を表現している。
全部で十二点ほどだろうか。
一枚一枚は本当に極薄で、触れば今にも
欠けたり壊れたりしそうだ。

しかし、透徹した儚さの中に、
力強さも垣間見え、清涼感に満ちた作品となっている。


両者とも、制作に当たっては、途轍もない労力だったのだろうな。
片や大作、片や小品の違いはあるにせよ。