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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ART SALAD・Selection@川口市立アートギャラリー・アトリア 2009年9月20日(日)

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【アトリア】のホームページには何の情報も無いので、
企画展ではないと・・・・。
他のギャラリーで入手したチラシに記載されているURLを入力し、
関係のありそうなページに飛ぶ。
どうやら、こちらが正解のようだ。

内、11人を選抜して、今回展示をしていると。

で、例によって気になった作品などを。


『佐藤朋子』の〔五月雨月〕と題された一連の作品。
麻紙に顔料で華や樹が描かれる。淡い色彩。今にも溶け出しそうだ。
『モネ』の〔睡蓮〕を思わせるが、色調は更に薄い。
紙の質感が良い味を加えている。
静かな中に、生き物の息吹が感じられる。

『坪田純哉』は〔光の庭〕。
銀箔で覆われた画面に、丸い波紋。蓮を思わせる円が赤で、
左上隅には、池の縁だろうか、これも赤・黄といった明るい色で
描かれている。天使の梯子の様に、細い光が幾重にもさしている。
静謐さの中にも、澄んだ音が微かに聞こえて来る様だ。
でも、展示されている数点の中で、「おおっ!良い」と思ったのは
これだけなんだけどね。

『宮沢優子』の作品は『クリムト』が描く衣装の模様をそのまま、
風景画にしたようだ。
極彩色の幾何学文様や有機生物のような文様が、風景と一体化している。

『須藤彰子』の作品は”侍(SAMURAIと表現した方が良いか?)”。
青や茶といった墨で、シャープな武士が描かれている。
切れ味抜群な感じだ。

『東田理佐』の作品は綿布に木炭。
どうやら、布を木に巻いて、拓本よろしく上から炭で摺り出し、
更に手を加えているようだ。
軟らかく再現されたまあるい樹皮の文様に加え、
綿自体が醸す暖か味が伝わって来る。

十人十色の作品群。ギャラリーの全ての展示スペースを使っているので、
見応えはそこそこある。
ただ、同一作家の作品でも、クオリティにムラがあるなぁ(偉そうに言っている)。

会期中は無休・無料の展示会なんだけど、残念ながら本日が最終日。
お客さんは、関係者の家族や、公園に来たついでにふらっと立ち寄ったような人が、
ほとんどだった。