頻繁に前を通る場所なので、
ほぼ十年前の開店当初から既知。
その後、半分以上の年で
「食べログ100名店」選出。
とは言え個人的な優先度は「麺類」なので、
なかなか来る機会が無かった。
店内は厨房に向いたストレート四席のカウンター、
二人掛けのテーブルが三卓、四人掛けが四卓。
11:10の入店で先客は二。
おや、繁盛店なのに意外と空いていると思ったら、
食べ終わって出るまでの来客は十一。
ほぼほぼの席が埋まってしまう。
雨降る中でもこれなのだから、
好天だったらどうなることかと、
胸を撫で下ろす。
オーダーは各所に置かれたメニューを見て直接。
会計は食後にカウンター脇のレジで。
時節柄「ご飯の大盛り無料」は中止になっている。
「無菌豚」を使っているものの「よく揚げ」にも対応と
告知されている。
食したのは、
上ロースかつ定食。
値段は1,600円。
待っている間にも、
揚げ物の芳ばしい香りと、
豚汁の強い香りが漂って来て食欲中枢を刺激する(笑)。
15分ほどの待ちで
四角い盆に一式がセットされ供される。
ご飯茶碗はさほど大きくはない。
そしてカツも上から見ると
面積はあるものの、それ以外に変哲ないが・・・・、
真ん中の一片の向きを変えれば驚愕。
厚みは3㎝ほどもある。
芯のほのピンクが、
余熱で次第に白変して行く。
先ずはそのままを一切れ。
すっと歯が通る軟らかさ乍ら細かい肌理。
仄かな甘味に、脂もしつこくはない。
何よりも、正調な豚の味がしっかりする。
衣も肉にぴったり貼り付き、
揚げたての芳ばしい香りも削がれることはない。
次いで塩を付け、練辛子を付け、檸檬を搾り、
ソースを掛け、と
幾つもの味の変化を楽しむ。
キャベツは極細の千切り。
ただ、量は多くなく、ちんまり盛られている。
頭頂部にはカイワレ。
ご飯の炊き加減と味も良好。
が、量は大人の男性だと少なく感じるかも。
漬物は軽い漬かりであっさり寄り。
豚汁の中にはキャベツ、人参、豚バラ。
溶け出した脂で最後まで熱々、且つ、
出汁と味噌の強い味。
評価は、☆5点満点で4.5(☆☆☆☆★)。
内訳は各々☆3点満点で
肉質:☆☆☆
下拵:☆☆☆
揚げ:☆☆☆
これで食後に ほうじ茶 が供されれば完璧だが、
料理そのものの値段や人件費を勘案すれば無理な注文だろう。